お昼の更新です。
風が強いですね。今日の体調はあまり芳しくありません。
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さて、前回うつ病の原因として副腎皮質から分泌される
「コルチゾール」というホルモンについてご紹介いたしました。
このホルモンはストレスに対抗して分泌される他に
別の要因でも分泌されるのです。それが起床時です。
起床時に、自律神経が副交感神経から交感神経へと
切り替わる際に、身体が活動しやすいように
あらかじめ血糖値を上げるために分泌されるのです。
つまり副交感神経と交感神経の切り替わりの際に
コルチゾールは増えるのです、副交感神経と交感神経の
切り替わりというと、以前話したある話題と繋がってきますね。
そう、催眠状態による副交感神経の過剰状態です。
催眠状態に入ると副交感神経が優位に働くようになります。
一方、不完全な催眠状態ではそこから起床状態へ切り替わろう
とする働きが起こる、と考えることもできるでしょう。
つまり催眠時、副交感神経が交感神経へと切り替わろうとする
状態が維持されることで、起床準備の状態が持続され、視床下部から
副腎へ分泌命令が出続け、コルチゾールが大量分泌されるのではないか
という仮説が現れるのです。
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コルチゾールには血糖値を上げ、血圧を上げる働きがあります。
これはドライオーガズムで興奮する作用とも合致しています。
もちろんコルチゾール単体では快楽作用が無いため、
視床下部からはエンドルフィンも同様に大量分泌されているはずです。
「コルチゾールが出るとき、エンドルフィンも分泌される」
という仮説は、前回の記事で書いた通りです。
つまり、脳内麻薬の働きによってコルチゾールの過剰分泌状態が
隠されていた、と考えられるのです!これは意外過ぎる結論です!
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通常、コルチゾールの悪影響はストレスによる抗ストレス反応として
大量分泌されることが主な問題とされていました。が、
催眠による不完全な起床状態、およびそのときの副交感神経の
刺激によっても大量分泌が起こる、何て仮説は誰も考えていないでしょう。
というか、そんな現象が人為的な方法以外で起こるとは考えられづらいので、
医学の分野で誰も研究していないのも納得です。
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ここではドライオーガズムの後遺症として、コルチゾールの悪影響を
考えてきましたが、もしかするとこの現象は他の病気とも関係しているかも
しれません。
例えは、睡眠障害によって起床時の脳作用に異常がある場合は
今のようなコルチゾールの悪影響が起こっている可能性も有ります。
なかなか朝起きられない人、仮眠症の人はコルチゾールが量が
高いという研究結果もあります。
そのような状態で副交感神経の過剰な刺激を受けると、同じような
ドライオーガズムのような症状を見せるかもしれません。
またこのような状態は、視床下部が本来想定していない活動を
していることになるので、視床下部に機能異常が起こるとも考えられます。
この機能異常が起こることで自律神経失調症が起こる、
ということも十分に考えられます。これも後遺症と合致します。
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最後に、このようにエンドルフィンの過剰分泌とコルチゾールの過剰分泌が
原因で脳機能に異常をきたすという、似た機序の病気が実は存在します。
それがなんと、心的外傷後ストレス障害(PTSD)です!!
PTSDは生命の危機を感じるような状態に晒された人間が
ストレス対応としてエンドルフィンとコルチゾールを大量に分泌することで
心の平静を保とうとする働きが、逆に精神疾患を引き起こしてしまう、
という病気です。
PTSDでは海馬の機能が低下していることが知られています。
それに伴い認知系の疾患や抑うつ、感情鈍麻や不安への過度な反応
自律神経失調症やフラッシュバックといった症状が現れます。
ドライオーガズム後遺症では、過度なストレスに晒されていないという点では
PTSDとは異なりますが、その成因がエンドルフィンとコルチゾールであるならば
病理的には似通った疾患だと言えるかも知れません。
その根拠と言えるかはわかりませんが、PTSDの後遺症とドライの後遺症は
認知系疾患やうつ病、自律神経失調症、フラッシュバックと似ています。
また、この2つの後遺症は視床下部に異常な負荷をかけているので
視床下部の機能に異常をきたしている可能性があります。
それが表に表れた症状が自律神経失調症だと考えられるのです。
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ドライオーガズムとコルチゾールの関係を考えていたら
PTSDという意外な到達点へ行き着いてしまいました。
ということは逆に、ドライ後遺症の治療には、PTSDの
治療法や研究が応用できるかも知れないのです。
もし、ドライオーガズム後遺症が正式な疾患として認められれば
その疾患はPTSDと近いものとして位置づけられることとなるでしょう。
またそれに至った場合は、視床下部の異常な働きが自律神経失調を
引き起こしていることから、自律神経失調症もパニック障害と同じように
脳機能障害の一つとして認められることとなるでしょう。