ブログネタ:旅先での恋

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平成元年(1989年)二月、大学受験の為、当時高校三年生だった私は単身関東へ向かいました。
初めて受験するのは東海大学理学部(神奈川県平塚市)。
でも試験中に体調を悪くし、一旦教室を出ました。
午後の試験が始まるや否やまた体調が悪くなり、教室を出た途端に大量に嘔吐し、学生さんに抱えられながら近くまで来た救急車に乗せられて学内の救護施設に連れて行かれました。
その後安静にしながら様子見をして、面接だけでも出ようとしたのですが、体調が許さずその日の試験は終わりました。
そして東海大学病院の女性看護師さんの車で近くの鶴巻温泉駅まで連れて行ってもらい、一人の女性看護師さんと一緒に列車に乗ってもらいました。
(ちなみに彼女は厚木で降りました)
私は電車内でも苦しく、うな垂れていました。
その時、隣に座っていた女子高生が「よかったら私にもたれかかって下さい」と言うので、言葉に甘えて彼女の右肩に頭をおいてジッとしていました。
その後、彼女は降りていきましたが、周囲の人は「体調が悪かったら言ってくれよ」と私に声をかけて下さいました。
(どうやら私が居眠りこけている間に付き添って下さっていた女性看護師の方が私の事を車内に居合わせた人の多くに私の事を話していたとの事でした)
その時、私は「関東の人は本当は優しいんだな」と思い、涙をこぼしました。
そのまま新宿まで向かい、乗換えを経て、地下鉄九段下駅に到着し、ホテルグランドパレスの部屋に何とか到着しました。
(ちなみに、JR飯田橋駅からホテルのフロントまでの記憶がありません。それ位体調が悪かったのです。)

部屋でその日関東の方から受けた親切な行動・励ましの言葉を思い出し、涙を流し続けていました。
本当に関東の人の優しさに触れられた1日でした。

あの時「良かったら私にもたれかかって下さい」と言ってくれた女子高生。
一瞬恋をした・・・そんな気がしました。
当時付き合っていた彼女以上の親切を受けました。
あの時を境に関東が大好きになりました。