ここ最近何度か取り上げさせて頂いているJR東海のCM (←クリック)だが、あれを一通り見て2つの事を感じた。


1)携帯電話やメールの普及

あのCMが放送されていた当時は携帯電話もメールもなく、パソコンもそれほど普及していなかったので通信の手段は「手紙」「電話(固定&公衆)」位だった。

電話してもその人がいないなんて事は頻繁にあった。

だから恋人や逢いたい人と逢うのに際して特段の感情を抱いたものだが、今は携帯電話やメールで事を済ませてしまうケースが多い(確実に連絡が取れる)ので、以前の様な感情を抱くことは少ないのではないだろうか?

中には画像や動画を送るものもあり、そうなると実際に出会ったときの感動は昔ほどではなくなる・・・・というのも頷ける。


2)経済状況の変化

あのCMが放送されていた当時は所謂「バブル経済」の頃、もしくははじけた直後でまだまだ庶民の懐にも余裕があった。

なので、週末を利用して新幹線で逢いたい人に逢いに行く・・と言うことも沢山あった。

しかし、今のこの景気(多少良くはなってきているようだが)で懐具合の厳しいサラリーマンやOLがそんなに頻繁に新幹線を利用するとも考えにくい。


となると、あの名作CMはあの時代だからこそヒットし、多くの人の共感を得たと言えるが、今の時代のあのCMのリメイク版を作っても、若い人からするとそんなに強く感情移入出来ないだろうし、我々の年代にしても違和感を持ってしまうだろう(当時と色んな状況下において異なっているから)。


あの時代だからこそ大ヒットし、多くの人々の共感を得たJR東海のCM。

今後あれを超える様な存在になるCMはもう二度と出てこない・・・そんな気がする。