「中古マンションの寿命&“外れマンション”見抜き方|見た目と管理で安心物件を選ぶ! | 佐藤竜志 オフシャルブログ

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はじめまして
不動産業25年以上の経験から、不動産に関することはもちろん
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中古マンション購入で「後悔したくない」あなたへ。マンションの寿命とは何か?そして“外れマンション”になってしまう物件にはどんな兆候があるのか?見た目の劣化、管理組合・資金状況、住民意識の3つの軸で分かりやすく解説します。札幌・苫小牧・千歳で約1,200件の売買実績を持つ本気不動産・佐藤が、安心して暮らせるマンション選びのコツをお届けします。


こんにちは、本気不動産の佐藤です。

今回は「マンションの寿命と“外れマンション”の見抜き方」について、親しみやすい語り口でお届けします。中古マンション購入を検討中の方、老後住まいを考えている方、ぜひ最後までご覧くださいね。


 

■ 動画はこちら

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リンク先で動画をご覧いただくと、本文で紹介するポイントがより理解しやすくなりますので、ぜひ併せてチェックしてください。


■ 1. 序章:マンションの寿命と“外れ物件”の存在

マンションって「寿命が長いから安心」と思われがちです。たしかに、きちんと管理されれば50年・60年・それ以上住める例もあります。ですが、実際には「見た目は綺麗だけど、管理がズサンで将来が不安」という“外れマンション”も存在します。
この動画でお伝えしたとおり、物理的な劣化・管理運営・住民意識・資金計画など、複数の側面が絡み合って“寿命”が決まるのです。
このブログでも「安心して住めるマンションとは何か」「避けるべきマンション像とは何か」を具体的に整理します。


■ 2. 見た目で分かる重要指標

(i)外観のコンクリート化粧材の劣化・剥離・浮き・クラック

  • 外壁・共用部の化粧材が薄くなってきて剥がれ・浮きがある状態には要注意です。

  • ひび割れ(クラック)は必ずしも即リスクではありませんが、幅0.4mm以上であれば補修が必要とされる基準があります。凍結膨張が起きやすい北海道ならではの“爆裂”・“剥落”リスクが高くなります。

  • 直線的なクラックであれば許容されるケースもありますが、ギザギザ状の入り方・剥離・落下の明らかな兆候は「黄色信号・赤信号」です。
    内覧時には「外壁の浮き・剥落していないか」「クラックの入り方・幅」をしっかりチェックしましょう。

(ii)外壁ネット貼付・ブルーシート掲出

  • 外壁一面にネットが貼られていたり、ブルーシートで覆われていたりするマンション。これは“鳩対策”だけでなく、剥落防止や部材落下リスクを懸念しての応急処置というケースが多いです。

  • ネットやシートが貼られているということは、既に外壁部材の劣化が進んでおり、修繕や改修が遅れている可能性が高い。

  • 住む側からすれば、「将来的に大規模改修が必要」「費用負担増が見込まれる」というサインとも言えます。
    このようなマンションでは、管理状況・直近の大規模修繕計画・修繕積立金の状況を必ず確認しましょう。

(iii)外壁タイルの浮き・剥落・高層階の確認困難性

  • タイル張りの外壁では、加湿・凍結・経年変化で浮きが起きやすく、剥落の原因になります。

  • 特に高層マンションでは足場をかけて確認しないと、「本当に大丈夫か?」が視認できないことが多いです。

  • 落下事故が起きた場合には、所有者(分譲なら管理組合)が責任を負うため、単なる資産価値維持ではなく“安全性の担保”という側面も重要です。
    つまり、外観で「タイル剥落の兆候が明らか・放置されている」物件は、管理運営が追い付いていない可能性が高く、「避けたほうが安心」なケースです。


■ 3. 管理・資金・空室の課題:マンション寿命のもう一つの側面

空室増加と買い手心理

  • 相続や活用不全によって空室が増えているマンションは、印象面・実務面ともにマイナスになりがちです。例:ベランダに鳩ネットが増える、共用廊下が暗くなるなど。

  • 不動産取引時には説明義務がありますが、販売資料だけでは“空室の将来動向”までは把握できないことが多いため、現地確認・管理組合へのヒアリングが不可欠です。

  • 空室が増え、修繕積立金・管理費が回らなくなると、住民全体の資金耐性・買い手心理が劣化します。

住民の年齢構成と“資金耐性”低下

  • 築年数が40年を超えると、住民の多くが年金生活に入り、管理費・修繕積立金の値上げに対する耐性が弱まります。

  • 建築費・工事費の高騰も背景にあり、たとえば月6,000円、年間7.2万円の負担増という例もあります。

  • 大規模修繕で積立金が不足し、「一時金徴収」が発生するケースもあり、年金生活者にとっては突発的負担が大きな不安材料です。

一時金徴収と管理組合の借入連鎖

  • 修繕積立金が足りないと「一時金徴収→金融機関から追加借入→返済のため積立金値上げ」という“雪だるま式”の負担増が起きることがあります。

  • 例えば、積立金残高5,000万円+一時金5,000万円でも工事費2億円に対し1億円不足、自己資金5,000万円を条件に1億円借入、という構造も現実です。

  • 住民にとっては「管理費・修繕積立金アップ+一時金+借入返済」の三重負担が発生し、資産価値・居住の安心性ともに影響が出てきます。

情報開示の限界と購入時の把握タイミング

  • マンションの借入情報(管理組合負債・一時金徴収予定など)は、販売資料に掲載されないケースが多く、「購入意思決定後の終盤で初めて知らされた」という事例も少なくありません。

  • ですので、購入前に可能な範囲で「修繕計画」「借入状況」「過去の理事会議事録」などを確認しておくことが賢明です。

  • 実例として、高齢住民が一時金支払いを困難と訴えたにも関わらず、管理会社主導で借入・徴収が進んだ例も紹介されています。


■ 4. 住民意識・管理会社対応:外れマンションを生む構造的要因

住民の管理意識低下が招く「値上げラッシュ・借入依存」

  • 管理費・修繕積立金の段階的値上げ、一時金徴収、組合の借入という流れに至っているマンションは、住民の管理意識が十分でない可能性があります。

  • 住民が富裕層ばかりであれば一時金で賄えて借入を回避できることもありますが、実際に借入に至っているケースは“資金耐性の不足”“意思決定の弱さ”の表れです。

  • こういったマンションは、ただ返済を継続するだけの構図に陥り、資産価値も居住の健全性も損ねる恐れがあるため、選ばない方が安心です。

管理費の水準と見直し不足

  • 比較対象物件と比べて管理費が1.5倍以上なのに、値上げ前の「管理員勤務日・時間削減」「委託範囲見直し」「工事適正性の検証」などコスト圧縮努力がなされていない点が問題です。

  • 工事時期の柔軟化・内容最適化など、マンション固有の特性に応じた対応が必要なのに、型通りの修繕運用だけでは改善が難しいのです。

  • “住民主体でコストと必要性を吟味する仕組み”が欠けているマンションは、長期的に不安を抱えやすいといえます。

管理会社の提案責任とマンション固有計画の再構築

  • 管理会社には、積立不足・工事費高騰という状況に直面したとき、「工事方法の変更」「時期の延期」「内容の精査」などを提案し、マンション固有の修繕計画に立ち返る責務があります。

  • 住民の高齢化により意思決定力が低下していても、「考えないことでお金がなくなる」という状況を回避するため、管理会社と住民(管理組合)が協働し再計画することが求められます。

  • このような協働体制が機能していないマンションこそ、「見た目は綺麗」「築浅でも安心」と誤認されがちですが、将来リスクを抱えている可能性があります。

住民意識の再定義:コストではなく投資として捉える

  • 管理費・修繕積立金を「毎月のマイナス」ではなく、「みんなで直すための前向きな投資」と捉える意識の転換が必要です。

  • 十分な積立を行っている住民主体のマンションでは「突発的な修繕・工事」にも備えられ、先送りせずに計画的な補修が回っていることが多いです。

  • 住民意識の高さは、マンション寿命の延伸・資産価値維持に直結します。つまり、見た目の劣化よりも“内的運営の質”こそが寿命を左右する大きな要因なのです。


■ 5. 事例と結論:蓄年数ではなく運営で判断

賃貸と分譲の違い

  • 例えば札幌で、庇が落下した賃貸マンションを再生するより土地売却の方が収益性高という判断で解体された事例があります。

  • 賃貸物件は所有者が単独で意思決定できるため収益性・撤退判断が早いですが、分譲マンションでは“区分所有”で住民の合意が必須。そこでこそ住民の管理意識が特に重要になるという構図です。

  • 分譲マンションでは、住民の管理意識・運営状況次第で、寿命・安全性・資産価値が大きく左右される点をぜひ押さえておいてください。

蓄年数だけでは判断できない

  • 「築何年だから危ない」かどうか?それだけでは判断できません。重要なのは“住民の意識”と“管理運営の質”です。

  • 実際、築50〜60年でもしっかり管理されているマンションは多数あります。逆に築20~30年でも、管理運営が悪ければ“外れマンション”になる可能性があります。

  • 住民主体で「みんなで直す」体制が機能しているか否か、住人年齢構成・理事会体制・積立の状況・修繕履歴などをチェックすることが、安心購入の鍵です。


■ 6. 視聴者への呼びかけ&相談窓口

これまで紹介したように、すべてのマンションが対象というわけではありませんが、現実に「外れマンション」「運営が破綻しかけたマンション」も存在します。
皆さまにお願いです:

  • 「うちのマンション、ちょっと不安だな…」という体験・疑問があれば、コメントでぜひ共有してください。動画製作の参考にもなります。

  • また、マンション運営・管理・買い替え・資金相談など、気になることがあればぜひ 本気不動産 の相談窓口をご利用ください。ホームページ公式LINEにてお気軽にお問い合わせ頂けます。


■ 7. 終盤トーク:計画の立て方と修正の重要性

マンション運営も、人生設計も“完璧な計画”だけを待っていては動けません。計画は「やらない選択肢」も含めて整理し、修正可能な柔軟性を持つことが大切です。
「理想のタイミング」「フル完璧な状況」を待つよりも、「今できる一歩」を踏み出し、状況を見ながら軌道修正する姿勢が、良好なマンション運営・暮らしの安心につながります。
今後も本気不動産YouTubeチャンネルで、マンション購入・運営・住み替えに役立つ情報を継続的に発信していきますので、チャンネル登録・高評価・LINE登録もよろしくお願いします!


 

 

■ まとめ

  • 中古マンションの寿命=築年数だけでは図れません。重要なのは「見た目の劣化」「管理・資金の健全性」「住民・管理組合の意識」です。

  • 外れマンションに共通する兆候:剥落・浮き・外壁補修の応急措置(ネット・シート)・空室増・借入依存・住民の高齢化による運営力低下。

  • 物件を選ぶ際は、内覧だけでなく「理事会議事録・修繕計画・積立金額・借入状況」なども可能な範囲で確認を。

  • 管理会社・住民が「みんなで直す意識」「未来を見た資金計画」を持っているかが、長期的な安心を左右します。

  • 動画を見て、物件選びの目を養ってください。そして「相談する・聞く」ことを躊躇しないことが、一番の防御になります。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「このマンション大丈夫かな?」と少しでも不安がある方は、ぜひ本気不動産・佐藤までご相談を。皆さんの安心・安全な暮らしのために、これからも全力でサポートします!
それでは、また次回お会いしましょう。