遺族外来の記事を読んで | 各駅停車の日々

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13年前に1人暮らしになって、日々の生活を綴っていければと思っています。

朝刊の地域総合のコーナーに診察室からとうコーナーがあります。定期的に通院している身としては、よく目を通すことが多いです。今回は、遺族外来の記事でした。懐かしいなと思い読んでしまいました。内容は、奥さんを亡くした患者さんのことで、6年間通っているとのこと、、当時と現在の気持ちの動きのような内容でした。

 

遺族外来という診療科は埼玉医大の精神科の一分野です。記憶では、病院で亡くなった患者さんの家族のケアーということで始まったとか、、実は自分も13年前に家内を癌で亡くしています。13年前というと、東日本大震災があった年で、家内は4月の下旬に亡くなりました。そのときはまだ自分は定年まえで現役で勤めていました。

 

5月の連休に葬儀を済ませて、直ぐに仕事に復帰しています。東日本大震災関係の対応でとにかく忙しかったのを覚えています。その2年後に定年退職を迎えました。退職後の諸手続きが終わって、落ち着いたころ、精神的につらくなってきたのです。よく、仕事をやめると、鬱病になる方がいます。友人の1人もその状況になって、毎日のようにメールを送っていたこともありました。自分の場合は、ネットで鬱病のことを調べましたが、その症状に当てはまらなかったのですが、何が原因で自分が精神的に苦しくなっているのかわかりませんでした。苦しくなって2ヶ月ぐらい過ぎて、精神科に行くかと思いはじめたときに、遺族外来のことを知って、自分の症状が合うことがわかりました。家内が亡くなったことが、自分の心の中では消化できていなかったことがわかったのです。その後、気分転換で旅行にでかけて、たまたま同じころに奥さんを亡くした方と知り合いになって、色々話を聞いもらったりしていました。そんなことで、遺族外来のことを知ってわけです。今でも時折家内がいてくれたらなと思うことはありますが、精神的に苦しむことはなくなりました。あの苦しさは味わいたくないと思います。