企業年金とは、企業が従業員の老後保障を目的として行う私的および準公的年金制度である。適格退職年金と厚生年金基金とに大別されるが、そのほかに企業独自の年金規定によって運営されているものもある。
企業年金は、かつては企業が年金資産の運用責任を負い、あらかじめ給付額が決まっている「確定給付型」が主流だった。しかし、バブル崩壊後は低金利が続いたため、運用利回りが悪化。企業は約束をした年金を給付するために穴埋めを余儀なくされ、その負担に耐え切れなくなった。また、企業年金は終身雇用を前提としたものであったため、転職時、新しい勤め先に年金資産を移しかえることができず、さらに、受給する権利を取得するのにも条件があり、そのため転職は敬遠され、企業にとってもマイナスとなった。
そこで、01年に確定拠出年金法が成立。企業・加入者・受託機関の3者によって成り立つ、運用のリスクを加入者が負い、運用の結果次第で給付額が変動する「確定拠出型」を採用する企業が増えた。この型は転職先にも移すこと ができ、また、全員加入か任意加入かは、企業と従業員の合意の上で決定される。そして、任意加入の非加入者は掛け金相当額を退職金として受け取ることができる。この新しい型によって企業の負担は軽くなるが、運用に失敗すれば、老後の生活設計の見直しを余儀なくされかねないという欠点もある。
