アメリカでは昨日8日に金環日食が観測されました。なんと観測可能なエリアに沿うようにAirbnb(民泊サイト)の予約が埋まっているという地図が話題になっています。

https://www.axios.com/2024/04/05/airbnb-bookings-eclipse-april-8-map

 

さて、今回も労働に関する話題です。文句を垂れてる暇があったらインターン応募の一つでもしろやという正論にはノイズキャンセルをし、今回の『歯車になりたい問題』について話していきます。

 

社会全体が『夢を見るように』『成功した経営者になれるように』と誘導していると思えるこの頃ですが、私にはそこまでの野心も気力もありません。私の目指すは父のように、『サラリーマンとして社会の歯車となり、家庭を築き、背伸びをしない幸せを掴む』ことです。

ですがアメリカでは残念ながら、成功者教育がかなり盛んに思えます。講演会なども『若くして財を成した経営者』や『アントレプレナー(起業家)』といった面々が多いです。勿論彼らの話は非常に為になり、無駄かと言われるとそうは言い切れない節はあります。

 

ですが逆に、そんな一握りのニンゲンの話をされても、あまり実感が沸かないというのもこれまた事実です。また、先ほど上げたような経営者を経営者たらしめるのは彼らのもとで汗を、血を流し、会社に貢献する社員(ここでは便宜上歯車と呼ばせてもらいますが)がいるわけです。私の父もいい年ですからベテラン戦士として中間管理職に就いているわけですが、そういった有能な人材の元に経営者というのは存在するわけです。

 

ですから私は是々非々、中間管理職やサラリーマンの講演会などがあっても面白い、というか是非開いてほしい、と思ったりもします。何を考え働き、何を人生の楽しみとするか。経営者などの『外れ値』とも言える人たちではなく、その他大勢のマジョリティの私達の将来を正直に反映しているともいえるこのイベントがあれば飛んでいって話を聞くのに、と思います。

 

 

この間ツイッターでこんな投稿を見かけました。

私はこれにかなり同意する節があり、今の教育は、そしてその教育の産物である我々若い世代は『船頭多くして船山に登る』状態に陥るのではないか、と危惧しています。日本の教育がロボット生産のようだ、という人もいます。勿論一元的な詰め込み、暗記などはあまり効果はないかもしれないし、改革はしたほうが良いかもしれません。しかしだからといって全員がクリエイティブになってしまうと、それはそれで問題があるように私は思います。

 

よく就活での質問の『あなたをものに例えるとしたら』と聞かれたときに『潤滑油』と応える学生は少なくないと言われています。非常にまとまりよい答えと言っていいでしょう。しかし潤滑油というのは『歯車』あっての潤滑油です。こすれ合う金属がなければ潤滑油は飲めもしない、環境にも悪い液体に過ぎません。堆肥になる生活排水の方がまだ有用な液体ではないでしょうか。

 

ものにたとえてと言われたときに堂々と『歯車』と答えられるように、私も私自身を金属のように鍛え直し、硬いが脆くない、そしてときには柔軟に、靭やかにいることができるように精進していきたいと思います。

 

カミゴリ