皆さんごきげんよう、押し寄せる寒波によって生気を吸い取られているカミゴリです。

 

今日は少し社会派な話題をば。

 

皆さんはこちらの問題をご存知でしょうか。

 

 

先進国は塵を頻繁に輸出していますが、その中でも問題となっているのが東南アジア。動画の中には、塵や瓦礫が幾層にも重なって山のようになっている「逆お台場」のような現象が起きているようです。

 

勿論日本も先進国として多少は彼らの負荷になっている事は事実であり、その早期解決は誰しもが望むことでしょう。

 

ところで日本の塵処理が海外(私の知るアメリカ)と比べると、非常に異質であることはご存知でしょうか。そう、それは「家庭ごみの大半を焼却する」ことです。私が工場見学に向かったペンシルベニア州のゴミ処理場では、焼却もしていない塵を地上に堆積、幾度となくビニールシートを被せ、それで「処理」しているようでした。

 

しかしそれは有り余る土地を有するアメリカの田舎だから可能なことで、日本や東南アジアでは限界が来ます。

 

私の思いつく解決策は、そこで「日本の焼却炉を輸出する」ことです。焼却をすると、塵の体積は元の15%になるそうです。

 

 

 

 

 

大分古い記事ですが、フィリピンのゴミ山には一日に六千トンのゴミが運び込まれます。単純計算ですが、港区の焼却炉は一日に900トンを処理する能力が備わっていおり、単純計算で同様の施設を6つ建てれば、その時点で5400t→810トンのゴミになります。そしてその灰は炉の仕様によっては「溶解スラグ」というものになり、コンクリートなどの「つなぎ」として、道路整備などに用いることが可能なわけです。

 

さらにさらに、なんと焼却の熱で「発電」までできてしまうんです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jswmepac/18/0/18_0_49/_pdf/-char/ja

 

表の示す通り、発電量は消費電力を上回っており(大型)、経済的な足かせにならないどころか、ちょいとおつりが帰ってきます。なんと素晴らしい。

 

まあこれを実現するのは一筋縄では行かないのもまた事実でしょう。欧米はきっと「これから火力に頼る施設を建てるとは言語道断」と憤り、もし建設可能になっても中国が半額での建設を提案し、日本にそのリサーチ分の旨味はきっとないでしょう。ですが、これはいつか海洋国家である日本には帰ってくる問題でしょう。マイクロプラスチックが海を舞わないように、今あるゴミを処理するのも、その技術を持っている日本が主導して行うべきでしょう。どうかこのゴミ問題に解決の糸口があることを願っています。

 

寒ブリ大好き、カミゴリ