寒すぎて、感情を失いました。避寒地にいって、ビーチバレーでもしたいです。カミゴリです。

 

今回は冬の楽しかった思い出でも吐露します。

 

 

新年あけてしばらくして、「観光客用」の観光地に成り下がった横浜ですが、捨てたもんじゃない、と思わせるスポットがあったので、この穴場観光地を紹介したいと思います。

 

それは、、、

 

海上保安庁資料館 北朝鮮工作船展示

です。

2001年頃に九州沿岸の日本海で自爆をした工作船の母船並びに揚陸船の本物の船体が展示してあります。

 

https://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/kouhou/jcgm_yokohama/

 

 

正直、私は北朝鮮の脅威に関してはあまり実感がありませんでした。しかしこの休暇で多くの日朝関係の動画などを見漁り、思ったより深く根ざしている事を知り、今回の展示室の訪問はその脅威が現実であることを教えてくれました。

 

日朝は古くからは戦後からの腐れ縁ともいえる仲ですが、その中で最も重要なイベントは北朝鮮帰国事業、拉致、そして展示されているような工作船でしょう。

嘘か誠か、工作機械などの密輸は帰国事業の帰国船に客の貨物に紛れて行われたとされており、最後の帰国事業が終わった80年代以降は工作船などでそういった行為が行われていたとされています。

 

そんな中での工作船との交錯を、展示では丁寧に説明していました。威嚇射撃を食らった際の無線の音声は、これが20数年前の事件とは思えないほど現実味を帯びていて、当時の緊迫感は嫌というほどに伝わってきました。

 

空母いぶき、という漫画があり、その中に外国軍勢力との軍事衝突のシーンがあり、あまりリアリティのない話だと流し読みをしていました。漫画は自衛隊で今回の事件は海保です。とはいえ漫画の似たようなシーンが現実になっている、という事実に、日本が平和ボケをしている暇はないことを思い知らされます。

 

アツ語りが過ぎましたね(笑)。ここで少し展示物についての説明をしようかと。

 

展示「室」というには大きい「一棟」の建物の中の真ん中に母船があり、周りには付近にから見つかった部品や菓子折りが置いてあり、北朝鮮の「人間」が乗船していた事実を改めて確認させられます。

 

船体を一周して出口付近においてあるのが、一見パッとしない海保の部品でした。なぜこんなものが、と思ってそのブラウン管のスクリーンを見回すと、矢印とともに「銃弾が貫通した痕跡」が。

そう、そこに展示されていたのはその工作船に銃撃された海保の艦船に搭載され、工作船の迎撃で傷ついた機械だったのです。

 

この迎撃では、海保の乗員三人が負傷したとのことでした。これだけ平和平和と騒がれる日本ですが、この平和は海保や各自衛隊の血肉の上に成り立つ「平和」であり、血なくして平和など成り立たない、という当然ながらも忘れがちな事を再認識させられます。

 

にしても10センチはありそうなブラウン管を突き抜け、画面中央から突き抜ける弾痕は衝撃的です。その画面を凝視する乗員がもしいたら、負傷で済んでいたかはわからないでしょう。

 

流れとしては停船命令→海保の威嚇射撃→二度目の威嚇→迎撃→自衛の射撃により船舶停止→自爆

 

といったようです。押収品の展示で迎撃してきたAK47(小銃)のや対艦砲の実物なども展示があり、実弾を見たときは少し震えました。

 

平和のなんたるかを身をもって学べる「工作船展示室」。赤レンガ倉庫という有名な観光地の脇にあり、アクセスは悪くない立地です。読者諸君、横浜観光の水を差すようで申し訳ありませんが、小一時間ほど余ったらば是非ご覧いただきたいです。