1. Darlin'
(Brian Wilson/Mike Love)
2. Wouldn't It Be Nice
(Brian Wilson/Tony Asher/Mike Love)
3. Sloop John B
(trad. arr. Brian Wilson)
4. California Girls
(Brian Wilson/Mike Love)
5. Do It Again
(Brian Wilson/Mike Love)
6. Wake the World
(Brian Wilson/Al Jardine)
7. Aren't You Glad
(Brian Wilson/Mike Love)
8. Bluebirds Over the Mountain
(Ersel Hickey)
9. Their Hearts Were Full of Spring
(Bobby Troup)
10. Good Vibrations
(Brian Wilson/Mike Love)
11. God Only Knows
(Brian Wilson/Tony Asher)
12. Barbara Ann
(Fred Fassert)
Originally Released May, 1970 (UK)
Produced by Brian Wilson
2002年、エリザベス女王在位50年を記念して、
バッキンガム宮殿でコンサートが行われ、
アメリカのミュージシャンであるBrian Wilsonが
招かれるという珍事が起きた。
確かに珍事かもしれなかったが、
イギリスの音楽シーンの象徴といってもいいThe Beatlesと、
The Beach Boysの関係に思いを馳せれば、
この客演は的外れなものではなかった。
60年代末、The Beach Boysは、本国では
時代遅れのバンドと見做され、レコード会社でさえ
その評価を低く見積もっていたが、
イギリスを始めとする欧州では、Pet Soundsは
時代を超えるレコードとして受け入れられ、
The Beach BoysとBrian Wilsonに対する評価も
ずっと高かったのである。
1968年12月、The Beach Boysはロンドンを訪れ、
コンサートを行った。本作はその実況録音盤である。
Brian Wilsonは65年以来ステージから遠ざかり、
ライヴではBruce Johnstonがその代りを務めるようになって、
本作でもそうなっている。
更にブライアンが作り出した複雑な曲‥
God Only KnowsやGood Vibrationsを
演奏するために、管楽器やキーボード奏者などの
サポート・メンバーもつけるようになった。
この辺り、RevolverやSgt. Pepper'sの
ライヴでの再現を諦めたThe Beatlesへの対抗心が窺えるし、
ライヴ・バンドとしてのThe Beach Boysの魅力も
存分に楽しめる。
まず選曲がいい。
初期のSurfin' U.S.A.やFun, Fun, Fun辺りの曲は
バッサリ捨てて、Pet Sounds以降のレパートリーに集中。
コーラス・グループとしての魅力を引き出すために、
The Four Freshmenも歌ったTheir Hearts Were Full of Springを
アカペラで歌うという一幕も。
で、感動的なGood Vibrations、God Only Knowsの
2連発を畳み掛けてくる。
そんなライヴ盤は、まず1970年にイギリスで出、
翌年日本で『ビーチ・ボーイズ '69』というタイトルで出、
本国で日の目を見たのは、なんと1976年という有様。
74年にリリースされたベスト盤Endless Summerの
驚異的な売上によって、やっとCapitol Recordsは
The Beach Boysの評価を改めたのである。
アメリカは、優れた音楽家を何人も世に送り込んだけど、
それを聴く人間、またそれを売るレコード会社の耳が
ひどすぎる。
そういう環境が、ガーシュウィンやエリントン、バーンスタイン、
モンク、ミンガス、マイルス、ディラン、ブライアンのような
人たちを生んだのも事実なのだが。

