言葉でたたかう技術/加藤 恭子

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戦後、日本人学僕として渡米し、日本や欧米を行き来してこられた、上智大でフランス文学の教鞭を取れれていた方の著作。
体験を基に書かれているので、大変に分かりやすいです。
単なる技術論の話ではなく、その底にある文化・思想の違いから『体験を通して』語っていらっしゃる。
皮肉な言い方をすれば、
『欧米文化というのは大ローマ帝国を根底に敷いた共通のロジックの下に構築されている』異なるも似た関係。
片や、宗主国を持たず、連綿と続いてきた日本は、吸収したい・吸収できるものだけ容れて独自にやってきた、オリジン。
ラテン語が出来なければ被支配国の中での支配階級にもなれない中で、ローマ流を身につけない訳がない。
近い所で、イギリスなどの植民地となった国々もそう。
日本人は、日本語で応対することを恥じる必要はない。
国内で日本語だけで過ごせる尊厳が守られてきたことは恵まれていただけにしろ、それによって守られ育まれてきた美質があるのだから。
ハイコンテクストな国、日本。
ローコンテクストな国、欧米。
なるほど、だから欧米はバベルの塔か…。
日本は、確かに大和民族に併合・併呑されてきた民族はあるけれども、郷土色はあっても文化的に纏まってるもんなぁ。
識字率100%でしょ?
フランス文学の論文を書くのに
”アリストテレスの『レトリケ』”を読む所から始まるのだから、
徹頭徹尾、日本とは”異文化”。
日本は日本をもっと誇り、それを伝える為の技術を身につける為に他の国の文化を知らなければならない。
そう思えた本でした。
もっと、他の著作も読んでみたいな。
…本屋を徘徊しなければ手に取らなかった一冊でした。
ネット書店隆盛の今、
書店は
『 select shop 』
です。
書店書店で平積みする本の種類が違う、色合いが、手応えが違う、
なんて素敵なんでしょう…。
手にとってさえ見れば、様々に自分の引き出しを開けてくれる本たち。
ネット書店じゃない、素敵な出会いの場です…。
棚構成をしている書店員さんにファンレター出したいかも。