021アイアイ!南国パイレーツ(地中海)編 PART1




やみっち:
ウインディちゃん、ごめんね…。
わたし、風邪気味で…ぅぅ…急に熱がこもっていたのかも。


ウインディ:
闇市さん大丈夫ですか?


やみっち:
今はなんともないの

ウインディ:
そうですか。ですが、この季節に風邪をひくのは大変ですよね…


やみっち:
…悪いね、ウインディちゃん。
でもウインディちゃんがそうやって看病してくれるだけで
ありがたいわ。熱が下がればいいんだけど。
病院にいって薬ももらったし、注射もうってもらったわ。
まさかこのわたしが病気にかかるなんてね…


ウインディ:
なんだか病弱だった私と重なりそうですね。


やみっち:
へっ?



ウインディ:
闇市さんは私の入院時代のことを覚えていますか?
長きにわたって過ごしていましたよね。…今では
あまり無理はできませんが、あの頃よりかはいくぶん…



やみっち:
ウインディちゃん。



ウインディ:
とにかく闇市さんの健康がなによりです。
私、近くのドラッグストアで買い物してきます。



やみっち:
わかったわ。ウインディちゃん、ありがとうね。





やみっち:
まだ頭痛がするわ。
どうしてなのかしら。風邪にかかるほど
わたしは貧弱でもなんでもないのに。
馬鹿は風邪を引かないというけど、わたしは
馬鹿じゃないから、風邪を引くんだ…


やみっち:
もう少し寝てよう…




???:
大丈夫?闇市ちゃーーーん!!!!!!




やみっち:
わあ、びっくりしたァァァァァ…。




???:
ちょっと久しぶりになっちゃったね。
でも闇市ちゃん元気にしているかな~って
思って、様子をうかがいにきたんだ。



やみっち:
え、そうなの?



ライチ:
うん。わたしもあれから、いろいろな
ところにいっていたんだ。じゃあ、ウインディちゃんと
闇市ちゃんもいろいろなところにいってたんじゃないかな?




やみっち:
ええ、別々行動になってしまってたけど、
いろいろとあったわ。…ライチちゃんも元気そうで何より…
でもわたしは風邪をひいて、元気がないんだ。
だから、無理ができないの。


ライチ:
あ、そうなんだ…。




やみっち:
早く元気になりたいし、今、ウインディちゃんが
ドラッグストアにいってくれたみたい。
ライチちゃんもお見舞いありがとう。


ライチ:
お見舞い…あっ!ご、ごめん…
お見舞いの土産もってきないよ~~~





やみっち:
別に大丈夫だよ。来てくれるだけでもありがたいんだし。
でもわたしの近くにいたら、移るわ。


ライチ:
大丈夫だよ~。早く闇市ちゃんが元気になればいいのだけど。
本当は闇市ちゃんと遊びたかったけど…することないよね。



やみっち:
そうね。じゃあ、テレビでもみましょうか。
ラジエートさんもわたしの風邪のことで
予定をずらしてくれたんだ。

今の時間帯なら…


ライチ:
うん、闇市ちゃんとテレビみるよ。
あっ、でもテレビ見るなら…なにか食べたいなあ。



やみっち:
ウインディちゃんに一応連絡しておくわね。
ライチちゃんも来ているってことを。



~一時間後~



ウインディ:
ライチさんもお見舞いにきてくれたんですね。
ありがとうございます。外は大雨で、
大変時間がかかってしまいました。
闇市さん、体調はどうでしょうか。


やみっち:
大丈夫よ。それに頭も冷えていいかんじ。
風邪ってほんとうにつらいわね。
テレビも、そろそろいい番組はないんじゃないかしら?


ライチ:
むずかしい番組ばかりだね。
そろそろおねんねの時間かな?



ウインディ:
そうですね…。
では闇市さん、おやすみなさい。


やみっち:
うん、おやすみ…。



やみっち:
む?ライチちゃん、まだ看てくれるの?
ありがたいけど、明日もあるし、寝た方が…


ライチ:
ううん、わたしは大丈夫だよ。
闇市ちゃんのこと気になるし、ウインディちゃんも
いろいろ用意してくれたもんね。
で、次の目的地は決まっていたの?


やみっち:
うん。でもわたしが風邪を引いちゃったから…。
少し予定をずらしてもらっていて…。





ライチ:
そうなんだ…。
楽しみだね。カリビアンなんて…。
トロピカルビーチもそうだけど、今度のは
お宝さがしでもするの?


やみっち:
具体的な予定はわからないけど、見つけられたいいわね。
ライチちゃん…思ったんだけど。わたし、今まで
ひどいこといってたんじゃないかしら。



ライチ:
どうしたの?いきなり


やみっち:
なんかね。わたしってそういう性格も
あるから優しいところもあれば、厳しいところもある。
自分にも他人にも厳しいって、言うじゃない。
そうなんじゃないかな。


やみっち:
だからといって、ライチちゃんを否定してるんじゃないけど



ライチ:
別に私は闇市ちゃんになにを言われようが構わないわ。
今は病気をなおして、元気になってほしいよ。
ウインディちゃんも闇市ちゃんもいいこなんだから。



やみっち:
ライチちゃん。ありがとう。
少しでも元気づけられたみたいだわ。



ライチ:
それじゃあ、わたし寝るね。おやすみ。


やみっち:
おやすみ~




やみっち:
ライチちゃんも良い子。ひどいこと言ったことも
あったけど、ライチちゃんもお友達なの。
そうであるのが、わたしの中の絆だから。




ライチ:
さて、そろそろ寝て…


ウインディ:
闇市さん、元気になるといいですね。


ライチ:
ウインディちゃん!うん。この時期に風邪なんて大変だもん。
早く、メディランアイランズへいきたいよね。


ウインディ:
ライチさん…実はラジエートさんに
闇市さんの風邪がひどく続くようなら
中止もしくは場所を変更しようという話が出てるんですよ。



ライチ:
えっ?いかないってこと…。



ウインディ:
完全とは言いませんが…もしかしたら、
私が無茶ぶりをしてしまい、闇市さんを…。
以前、パリにいったときのユリーカさんみたく、
病気っていうものは恐れている以上に恐ろしいものですから。


ライチ:
そうだよね。わたしも風邪ひきたくない…



ウインディ:
風邪を引かないようにしましょうね。
…ライチさん、私と寝ませんか?


ライチ:
え?

ウインディ:
たまには添い寝したくなっちゃって



ライチ:
わかった!





~よくじつ~



やみっち:
なんだか身体が軽くなった?のかしら?
昨日までだるいし、身体も重い…。
そんなかんじだったわ。一晩ぐっすりしたから
体調もよくなったのかもしれないわ。


やみっち:
もしかしたら、こんなに早く体調が回復するって
ことは想定になかったもんね…。
ウインディちゃんに報告しよう…ん?
手紙?ウインディちゃんが置いたのかしら。


「メディランアイランズにてお宝発見か?
ツアーで訪れた観光客がみつけた、謎の宝箱。
しかし、中には何が入っているのか?一説には
呪われた宝箱…と呼ばれている。開けていいのか、
開けるのは禁忌なのか?専門家の調査が期待される」


っていう内容の号外ね。手紙かと思ったけど、
普通に新聞の一面を切り取ったものじゃない?
お宝…呪い…胡散臭いわね…。
でも気になるし、スクープじゃない?



やみっち:
わたしたちでお宝さがしする?
やってみる…?ありなのかしら。
でもビーチというロケーションは
もうすでにトロピカルビーチがあったし…どうしようか。
いやいや、ふたたびバカンスができるというチャンス…。

そのチャンスを逃してはならないわ。やろう!



ウインディ:
闇市さん、体調のほうはいかかでしょうか?


やみっち:
ウインディちゃん、わたし、いい提案があるの聞いて頂戴。
メディランアイランズにいって、お宝さがし…そう
気分はカリビアン!やろうじゃないの!


ウインディ:
へっ?お宝さがし…ですか?
で、ですが!闇市さんは風邪を引いているのですよ?
そんな状態でお宝さがしだ!なんてできないですよ!


やみっち:
ふっふっふ、その心配は不要よ。だってわたしは
風邪は一晩で治る程度だったみたい…だから…
コホンコホン…


ウインディ:
ほら、まだ咳きこんでいるではありませんか!



やみっち:
少し調子に乗ってたみたい…


~一週間後~


やみっち:
…ウインディちゃん。ラジエートさんから
ゴーサインをいただいたわ。あんなにひどかった
風邪もすっきりしたみたい。やはりちゃんと
安静しておいてよかったってことだよね。


ウインディ:
そうですよ。無理していたら、今もベッドに
横たわっていたと思いますよ。
風邪のときはムリしちゃだめですから、私も
つらい思いをしてきたんですからね。


ライチ:
闇市ちゃんが元気そうでなによりだよ~。
それで、結局いくことになったの?



やみっち:
うん。ラジエートさんから許可も下りたことだし、
なによりも号外によると、呪われた宝箱があるそうじゃない。



ライチ:
呪われた…?

ウインディ:
なんですかそれは?


やみっち:
え?なんですかって、あれウインディちゃんが
置いたじゃないの?なんの一言もなしに
テーブルにおいてあったから、わたしに読んでほしいのかと
思ってた。

ウインディ:
へ、そんなもの、置いた覚えがないんですが



やみっち:
え?じゃあ誰が置いたの?ライチちゃん?


ライチ:
わたしも知らないよ、それ。



やみっち:
じゃあ幽霊…?!いやいや、夏だけどさ…怪談話するような
雰囲気じゃないでしょうに。おばけなんてないさ、おばけなんてうそさでしょ!

ウインディ:
なんででしょうか?
でも気になりますよね。怖いもの見たさで、
そういうのを余計に知りたくなる。
それに私たちは幾多の困難を潜り抜けてきたではありませんか。


やみっち:
それもそうね。っていっても本当に
呪われたらどうするのよ。私は闇魔法だけど、
そんなの関係ないってことになるんじゃあ?



ウインディ:
わかりませんよ。その呪いがどんなものに
よるか…。やめた方がいいって選択肢もあるし、
危険な道にそれてゆくのはどうかと思います。




やみっち:
そういわれると余計に来なるのよ。
こないだの風邪がどうでもよくなるくらいよ。
ここは精神を統一させ、調査に乗り込むってことにしない?
呪いなんて、デマかもしれないし。



ライチ:
デマのようには思えないんじゃあ?
でも闇市ちゃんの言う通り、気になるかも…。


ウインディ:
…その前に島の情報を調べません?
呪いだとか…の前に、その島になにか
あるんではないでしょうか。
こういうのはたいてい、昔に何かがあるのかもしれませんよ?


やみっち:
メディランアイランズの伝説かしら?
そうね、下調べは重要だと思うわ。
あ、こないだ都内で見つけた最新式の図書館にいかない?


ライチ:
最新式?



やみっち:
うん、近代的なハイテクな図書館で、
オンラインサービスもやっているの。
そんな図書館、聞いたこともないけどねえ。
そこなら、なにか情報があるんじゃない?



ウインディ:
いってみましょうか?


~近代図書館~



ライチ:
わあ、近未来的!
それに…AIが稼働しているみたい。
こんな近代的な図書館はじめてだよ!

やみっち:
ふふふ、SNSでも話題沸騰なのよ。
普通じゃない図書館も変わってるでしょ?
ここなら、お宝の情報とかが書かれた資料が、
みつかると思うわ。今日はメディランアイランズ
にまつわる資料を集めましょう。


ウインディ:
わかりました。じゃあ、私とライチさんでいきましょうか。



やみっち:
えっ、わたしも行動するのよ?ウインディちゃん?


ウインディ:
うそうそ、冗談ですってば。みんなで行きましょう…



やみっち:
……この辺かしら?ほら、ミステリーカテゴリって
分類されているわ。このコーナーは俗にいうオカルトとか
そういうマニアックな人たちが好むような本ばかり。
当然、わたし達が探している資料もそれに当てはまる。
…でも他にも目移りしそうな本が多いわ。

ライチ:
いろいろあるね…
あ!闇市ちゃん、資料っていえばこれかな?
「メディランアイランズの秘密」だって。


ウインディ:
おお、ライチさんが見つけたようです。
どんな内容が詳細にかかれた本なのでしょうか。


やみっち:
じゃあ、テーブルに座ってみんなで確認しましょう!



やみっち:
「これはある探検家の日誌をまとめたもの。
その昔、メディランアイランズはまだまだ知られぬ未踏の
島であった。島の開拓も進んでおらず、そこかしこに原生林と
動物が生息していた。開拓が進めば、人が住める環境にもなる。
そして、この島で生活をする人が海から渡り、増えていった。
やがて、メディランアイランズという南国の島ができあがっていたのだ。」


やみっち:
「しかし、メディランアイランズにはこんなうわさがある。
周辺には小島がぽつんと点在するだけだが、なんとも
この島に住んでいる住民の一人がこんなことを言いだした。
「ときおり、島の裏手に潮が退き、そこに道ができあがる。
この島にはまだなにか秘密があるのではないだろうか」



やみっち:
「その島を渡ったものはいたのかわからないが、
夜になると、ぽつんと姿を現すようだ。その島にはなにが
あるのか。なぜ夜にしかでてこないのか。
謎がつつまれている」



だって。



ウインディ:
夜間の間だけ、でてくる島ですか?
なんでしょうか。どこかで聞いたこと
あるような内容ですね。でもその島には
秘密があるってことじゃないでしょうか?
呪われた宝箱とも、なにか関係があるのでは?


ライチ:
関係ありそうだよね~。
でも夜にでてくると怖いよね~



やみっち:
ぶ、不気味だけど、わたし達は
それを調べ上げる…。伝説かどうかは
この本に書かれている内容が、すべて!
ってわけじゃあないけど…まあ、真相をたしかめるには
調べ上げるしかないわけよ。丁度目的地にしようと
していたんだし


ウインディ:
そうですね…万全の準備を整え、メディランアイランズへ向かいましょうか。
…ん?あそこにいるのは…


???:
あーくそう!…ついてないぜ。全く。
どうして俺の時だけど、見たい情報!知りたい情報がないんだ!!



やみっち:
えっ?なんだか騒がしいみたいだけど。


???:
なあ、受付の姉さん?ちょっといいかい?
俺はね、調べたい本がここにあるって聞いて、
毎回足を動かしてきてるんだが、もう来て、10回目だ。
いい加減に渡してくれねえか?



受付のお姉さん:
すみません。延滞が続いてまして…


???:
延滞だと?!いやいや、延滞もくそもないっしょ!
俺は知りたい情報がある!!!!
インターネットで知る?そんなのチートでしょ!
ここは図書館…ないなんて言わせないぞ!!!!



受付のお姉さん:
きゃっ!

ウインディ:
と、とんでもないことになってますね…。
下手すれば女性に手を出しそうですが…
あれ、闇市さん…



やみっち:
ちょっと!そこのあなた。騒がしいわよ!
ここは図書館!図書館は静かにするところでしょ。
あなたの大声が館内で響き渡りいってるわ


???:
あァん?なんだ?ていうかかわいい子ちゃんじゃないか。
うっ…そんなドスのきいた声で俺に威嚇するなんて…


やみっち:
ドスがきいたって、レディに向かって、失礼ね。
そんなまくし立てて、なにかお探しかしら?


???:
えっとだな…俺は……ミステリーものを探しにきたんだ!
だが、それがない!!!
まあ、そんなことはいいかわいい子ちゃんは
こんな俺に歯向かうよりも、本を大人しく読んでるがいいぞ。


やみっち:
そうはいかないわ。まーた騒ぎ出す算段でしょ。
ここからつまみ出すしかないわね。こうなったら。


???:
おっと?俺を誰だと思っている。俺は泣く子も黙る山賊だ!
その名はファルコン様だぞ!!!



ウインディ:
…!!!

ファルコン:
どうだ!ビビったか…ファルコン様を
いとも簡単に怒らせては…むっ?

ファルコン:
ちょっと待てよ?かわいい子ちゃん。
その手に持っている本…は…!!
なんとも、子供に相応しくない。
そのような難しい文字がずらずらならんだ
本を読むとは、悪い大人になにか教わったのか?



やみっち:
いや…教わったというか…普通に読めるだけなんだけど



ファルコン:
そんなはずがない。まだまだ難しい漢字があるぞ。
俺らみたいな大人じゃないと理解もできない。
それにだ。子供は難しい言葉を覚えると、連呼するんだ。
オウムのようにな。難しい言葉を知って、かっちょいいと
思われたいんだろ?そんなやましいことはさせねえよ!



やみっち:
いや、別にかっこつけるとか、どうでもいいんだけど



ファルコン:
とにかくだ。その本は没収だ!ぼっしゅう。
お子様はえほんコーナーに案内するぞ。まだまだ
かわいい子ちゃんが知るには早すぎたのだ!!!!



ライチ:
うばわれちゃった!!!



やみっち:
ああ!ちょっと待ちなさいよ!!!
ウインディちゃん。あいつから本を取り返そう。
子供だからって、馬鹿にされると虫唾が走るわ…



ウインディ:
………闇市さん。ファルコンさんは
すごく有名な人ですよ。


やみっち:
え?



ウインディ:
記憶が確かならば…ファルコンさんが
活躍しているところをみたんです。
彼は山賊ですが、山を拠点しているわけでもないんです。
海であれ、火山であれ、砂漠であれ、ロケーションを問わない。
冒険好きの探検家といえばしっくりくるでしょうか。



やみっち:
そうなんだ。って、そんなことで
関心している場合じゃない。とりかえさなくちゃ




ファルコン:
…ここだな。全く、子供のくせに
このような本を借りようとするとは。
一歩ふみはずせば、変なものを知るだろうし、
教育によくない!親はちゃんとした本を読ませないと
悪ガキにそだっちまうんだよ。俺みたいにな



んっ?でもこの本って…メディランアイランズ?
聞いたことあるような、ないような…。
だが、またまた奇妙な島がでてきたみたいだな。
俺は山賊だが、海賊になっちまっても
おかしくねえ。それいっちゃゴメスに怒られるかもだな。


ファルコン:
どれ、この本にはなんて書かれてんだ。
かわいい子ちゃんがこんなものに目を付けるってことは
外部から、なんらかの情報を得たのかもしれねえ。
それが悪いものでなければいいんだが


やみっち:
返しなさい!それはわたしたちが
必要としている本よ。人のものを奪うなんて、
ひどいじゃない!


ファルコン:
ちっ!諦めてなかったか。返さんし、この
コーナーの本は子供は原則借りるのは禁止だ。
大人になってから、出直してきな



やみっち:
子供だからって、なめないでほしいわ。
返さないなんていうなら、力ずくでも!!!



ウインディ:
ファルコンさん、お願いします。返してください。
…たしかに私たちは子供です。ですが、
私たちは子供でありながら、旅をつづけているんです。
旅をつづけているのなら、子供も大人も関係ありません。
危険はつねに伴いますが、私たちは旅をしているからこそ、
気を付けたり、信頼しあったりしてるんです。



ファルコン:
なんだって。旅をつづけている?
いいや、俺は黙れないぞ。子供はさ、簡単に
嘘をつく。そんなの大人に通用しねえよ

ウインディ:
ファルコンさん…お願いします、聞いてください。
たしかに、子供にそぐわない内容かもしれませんが、
今の時代の子供は難しい内容であっても、
心をときめかせるんですよ。私たちはその世代かは
置いといて…


ライチ:
そうだね。わたしもすごく気になるよ~



ファルコン:
ムムム…なんとも子供らしからぬ意見だ。
普通であればそこで怯えるが、この俺の注意も
素直に聞けぬと言うのか…参ったものだ


やみっち:
わかってくれたかしら?




ファルコン:
…そこまで言われたら、認めるしかねえってことだ。
わあった。お嬢ちゃんたち。行きたいんだろ。南国の島へ。



ウインディ:
はい。



ファルコン:
ふふふ、このファルコン様に考えがある。
ついてくるがいい。





~一日後~


ファルコン:
ふふふ、俺たちは未踏の地へ踏み入れようとする
いわゆる冒険者だ。冒険者は一人じゃない。
何人でも参加できる、マルチゲームみたいなものだ。
サバイバルキットを用意すれば無人島攻略もなんのそのさ!



ウインディ:
へえ、こんなもの売ってるんですか。
無人島生活にも適応って。あたかも無人島に
流れ着かせようと考えるのが怖いですが…



ライチ:
本格的ですね…


ファルコン:
ハハハハ、今や無人島はただの無人島ではない。
わざと島流しにあい、そこで無人島生活を堪能する。
人生一度はそういう経験があるかもだな。


やみっち:
これがあれば少し生活が楽になるってわけねえ。
でもメディランアイランズって無人島ではない気がするけど。
用意を越したことはないってわけねえ。



ファルコン:
船も手配しているし、何もかも安心だ。
それに知りたいだろう。その島に隠されている伝説を!



ウインディ:
そうですね。宝箱の呪いと、夜に現れる秘密の島…。
ただの無人島…なわけがないと思いますよ。



ファルコン:
わくわくするよな。俺は山賊だが、ゴメスの影響で
海にも興味が湧いてきちまったぜ。
それにだ、図書館では悪い態度をついてしまったな。



ウインディ:
大丈夫ですよ。
それにファルコンさんもついてくださると
助かりますし。




やみっち:
そうね。それにサバイバルキットがあれば
雰囲気づくりも良さそうかも。
…じゃあ、ファルコン。よろしく頼むわよ。


ファルコン:
ああ、かわいい子ちゃんたちに
囲まれて、島を満喫するとは、変な妄想が膨らむぜ…


では、船の手配に数日かかる。
その間は好きにしていいぞ。俺は用意すべき
ことがあるからな。





021アイアイ!南国パイレーツ(地中海)編 PART2




ファルコン:
青い海…白い雲、照り焼ける太陽。そして、潮のにおい…。
これがまさに海という海だな。山とは
また違う良さがわかるぜ。


ライチ:
青い海~~!
ウインディちゃん、お魚さんがいるよ~。
ぷかぷか。



ウインディ:
南国の島ってかんじですよね…。
いよいよ上陸ですよ。この島の秘密を解くときが…



やみっち:
へっ?ウインディちゃん。
なんかどこかのナレーションみたいな言い方なんだけど?




ファルコン:
よし、上陸したら、まずこの島にある
集会場に行こう…。下手にその辺を
散策して、部外者の侵攻だと
思われたら大変だからな。



ウインディ:
万全を期して行動するのが大切ですね。
じゃあ、バカンスを楽しみつつ、この
島のことを調べていきましょう。


ライチ:
野宿するの?


ファルコン:
寝床が心配か?まあ、サバイバル生活ではそうだ。
だが安心してほしい。集会付近に民家はあるし、
なんなら賄いも出るだろう。そこまで
ガチめの無人島ではないらしいからな




やみっち:
(たしかにもともとはなにもない島だったそうね。
リゾート開発が着実に進み、無人島ではなくなったみたいだし)




ファルコン:
俺は集会にいる人間と話してくるから
お嬢ちゃんたちはバカンス気分にひたってくれ。
せっかく南国の島にきたんだし。じゃあ、また陽がくれたら
集会前で会おう。



ウインディ:
まだ昼間ですし、日没まで時間ありますよ?
メディランアイランズ周辺を探索しますか?



やみっち:
じゃあ、呪われた宝箱を探さない?
たしかその辺の砂浜でみつかったって
感じだったし、まだあるかもしれないわ!



ライチ:
え?大丈夫かな?呪われない?


ウインディ:
保険はかけておきますか?
取り返しのつかないことになるとやばさそうですし、
このことをファルコンさんに伝えずにいるのは




やみっち:
ファルコンは別のことをしてくれているわ。
大丈夫よ。呪いなんて、解いて見せる。
闇が魔力と呪いに淘汰される?そんなわけないわよ


やみっち:
それにどんな呪いなのか、気になるものがあるわ。
…なにかあったら、わたしが守るから安心してちょうだい



ウインディ:
わかりました。ですが、まだ置いてある
可能性は果たしてあるんでしょうか?
ああいうのって、誰かが持っていきそうな気がしますし



やみっち:
探してみないとなにもわかんないわ。
ほら、あそこらへん、怪しくない?
探せばあるのかもしれないわ!



やみっち:
…なにかあるかな?う~ん、ここにはなにも。
って!それらしいのが置いてあるわ。ウインディちゃん。



ウインディ:
本当にあったのですか?!




やみっち:
本当よ。幻覚でもなんでもないわ。
あれが噂の呪いの宝箱…箱の中身の
真相を調べなくちゃ。




???:
待つのだーーーーーーーーー!!!!!!!
呪いは千年はとけないよ!!!!



やみっち:
わわっ?!ちょ、何?!


ウインディ:
へっ?


わてり:
キミたちそこでなにをしている。
キャプテンわてりは見逃してないぞ。
キミたちはそこにある、ミミックかもしれない
宝箱を何のためらいもなく開けようとしているではないか!

ライチ:
わてりちゃん、海賊ごっこしているの?



わてり:
海賊ごっこじゃないよ…。
わたしは本当の海賊なんだよ!
とにかくその辺に落ちている宝箱を
むやみに開けるのはよろしくないよ。



やみっち:
で、でもわたし達この宝箱を…


わてり:
そんなの関係ない。
その宝箱はわたしが預かる!!!
キミたちに預かるなんてもったいないよ!!!




やみっち:
待って、わてりちゃん。
予想外だわ。わてりちゃんが
確実に呪われた宝箱だとわかってる。
でも奪われたら、真相が知りようがない。
取り返すわよ!



ウインディ:
本当に呪われた宝箱なんですかね。
普通だったら、そんな軽々しく掻っ攫うことなんて
ないと思いますが、、、


やみっち:
追うしかないわよ!




わてり:
追ってきてる?!鬼さんこちら。
キャプテンわてりにかかればこんな
宝箱の謎など、といてみせることができるわ。




わてり:
…………ここまでくれば安心かな。
全く、この島ではよくわからない噂が
多発している。根拠もないはずなのに。
いろいろと情報がみつかり、それで騒ぎ立てる。
おかげで、悪い意味で、評価が置いているリゾート地なのよ



わてり:
だからこの島は…


やみっち:
わてりちゃん、それはわたし達に
必要な宝箱なの。だからかえしてもらうわ。


わてり:
いつの間に?!と、とっちゃダメだよ。フック船長が
激おこぷんぷんだよ!!!


ウインディ:
…わてりちゃん。私たちは
この呪われた宝箱の真相をたしかめなくてはなりません。
ご協力をお願いします。



わてり:
ぅぅ…ウインディちゃん…わかったよ。
でもキャプテンわてりの特権が必要だよ。
呪いといってもどんな呪いかわからないよ?
全身改造手術の呪いかもよ。


やみっち:
それは怖すぎるわよ…



ウインディ:
なにをすればいいのですか?



わてり:
キャプテンわてりは実は、キラキラな貝殻…またの名は
星の砂を集めているの。英語でいうとスターサンド!
この島の浜辺には見たこともないようなきれいな
貝殻がみつかるんだ。わたしも探したのだけど
みつからないの。



ライチ:
つまり、お宝さがしみたいなことをする感じなのかな?




やみっち:
普通海賊がすることじゃあないの?
でもきれいな砂なんて興味あるわね。
ここは一回、探してみていいんじゃないかな?



ウインディ:
それじゃあ、探しましょうか。でもわてりちゃん。
どのあたりにあるのですか?砂って、いっても
判別できるかどうかですよね…。


わてり:
キャプテンわてりになら判別はできるよ。
でもレア度でいうととても高いから、簡単には
みつからないんだ。この辺をよーくみたんだけど、
一人の力では見つけることが出来ない…


やみっち:
探すのは大変だけど、砂のようにきれいってわけでしょ?
目視で探すことができるのなら、探してみる価値があるわ。
どうせなら、マーメイドが残した貝殻だったりして。


ライチ:
夢があるよね。わたしも貝殻探しするよ!
んっ?闇市ちゃん、ウミウシがいるよ。


やみっち:
ウミウシ?あ、本当だ。かわいいわね。
…さすがは南国なだけあるわ。海洋生物
きれいで透き通った海を満喫しているのね。
本当は何の予定もなかったら、バカンス気分に
浸りたいところだったわ。


ウインディ:
私たちにはするべきことがありますからね。
さっ、砂の星を探しましょう!



~数分後~


やみっち:
…ウインディちゃん?みつけたの?

ウインディ:
はい、ありましたよ。なんだか一つだけ砂の
色が若干違うなーと思ったら、わてりちゃんの
言っていた砂が手にはいりました。見た目は貝殻なんですけど


わてり:
おおっ!それだそれだ。君たちの力がなければ
見つけ出すことができなかったよ。
よし、約束どおり、宝箱をあける権利を与えよう



ウインディ:
それじゃあ…開封の儀を始めますよ。
でーでん…でーでん…ででででででーん…


やみっち:
なんで某サメ映画みたいなの。BGMが…


ライチ:
…中身は一体なんなのかな…




ウインディ:
ごまだれ~!あれ?なんだか
思っていたようなものと380度違うんですが?
これは…人形ですね。


やみっち:
人形?なんだか呪いと…いや待って。
その人形自体、なにか呪われてるんじゃない?
宝箱の中身のものが呪いそのものかもしれないわ?
普通なら、供養するべきだと思うけど、こんな
島にそんな場所はないと思うわ…



ライチ:
宝箱に直したほうがいいんじゃないかな?



ウインディ:
でもかわいい人形さんですよ…。



やみっち:
あちゃ。もうだしちゃってる。
出してしまったものはしょうがないわ。
このあと、私たちの間に不幸がふりかかることが
なければいいのだけど。



ウインディ:
ここであえて死亡フラグを立てとくんですか?



やみっち:
立てないわ。それよりそろそろ日が沈むわ。
集会の前で、ファルコンと会いましょう。
人形のことは…私たちの間のことにしときましょう




わてり:
わたしもついていくとするよ。




ファルコン:
ふう、ようやくきたか。俺は時間通りにいたが、
お嬢ちゃんたちは大丈夫だったか?
南の島とは一歩踏み入れば、未開のジャングルと
同じく危険が付きまとう。気をつけろよ。




ウインディ:
ファルコンさん、集まりましたよ。
わてりちゃんと合流したんですが、いいですか?

ファルコン:
ふむ。仲間が増えたってことか?
別にかまわない。それでよるになると
島が現れる…というか、潮がひいて
渡れるようになるということだが…


やみっち:
日没の時間よね。今からそれを
確かめにいくところなのよ。でも位置的に
どこにひいていくのかしら?


ウインディ:
本では東の方だと書いてありましたけど

ファルコン:
なら、東の方だろう…
俺が先頭でいくぞ。用心したことに越したことはない。



ウインディ:
あ、ファルコンさん。
待ってくださいよ~。私たちもあとを
追いましょう…


やみっち:
そうだね。って、ライチちゃん、どうしたの?
なんだか青ざめた顔してるけど?


ライチ:
…………。


わてり:
具合悪いの?



ライチ:
ウインディちゃん。足を掴まれているの…。何者かに…



やみっち:
へっ?足をつかまれている?ちょっと、急にホラーな
話しはやめてちょうだい。どれ、わたしがみてあげ…


ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ





ウインディ:
何かいます!



???:
……逃がしませんよ。その人形は…その人形は…




やみっち:
に、人形って。やっぱり、取っちゃだめなやつだったんだ…




???:
それはわたくしの大切な大切な人形…
返してくれないと、この足は離さない…!!!



ライチ:
こ、こわいよ!!!!



やみっち:
ライチちゃんの脚を放しなさい…!
たしかに人形をとったの悪いし…
ちゃんと返すから…


???:
ダメですよ、すでにあなたたちに汚染されて
しまっているんですからあああああああああ!!!!!



やみっち:
うわああああああ!!!!




ウインディ:
なんなんですかあなたは?



???:
わたくしはコトワールですわ。
メディランアイランズの秘宝を
求めて、レディースキャプテンを目指すために。
しかし、現地のマナーのなってない
お客様の暴走で、この狭しい箱の中に閉じ込められちゃって…
わたくしのお肌がめちゃくちゃですわ!!


コトワール:
それにその人形はわたくしの大切な人形ちゃん。
呪いだなんて、不吉な言葉を投げつけられ、
とてもとても残念でなりません。ましてやに
あなた様方たちが、泥棒のごとく、攫うなど!!!



やみっち:
ちょっと落ち着きなさいよ…。
ほら、返したし、汚れ一つなど…



コトワール:
そんなの納得できません!!!
わたくしは激おこですわ。この島は
わたくしが支配いたします。もう誰も
わたくしを振り払うことなどありません!!!!


コトワール:
あなた様たちも同じ分類の存在でしょう!!!



ウインディ:
怒りに震えてますよ。どうしましょう…。
呪いじゃないとわかったのはいいものの、
呪い以上に恐ろしい人に出会いましたね。



やみっち:
人っていうか、人離れしている何かよ。
こんな得体のしれぬ怪物と対峙している暇はないわ。
ファルコンのところへ…




コトワール:
逃がしはしませんよ。
あなた様たちは包囲されております。
わたくしの思うがままに相手にしなさい。
これ以上ない、キャプテンコトワールの恐ろしさを!!!



ライチ:
…なにかいい方法がないのかな。
これじゃあ、ファルコンさんに怒られそうだよ…



わてり:
…後ろに回りこんで奇襲をしかけるとか?
でも想像以上に体が大きいから…。



ウインディ:
人形をかえしたというのに、どうして襲うんですか?
なにも汚してませんし、納得できないものは
あると思うのですが、理不尽ですよ!



コトワール:
理不尽もなにもあなた様たちは
無礼のまがったことをしたんですの。
簡単に許されるはずがありません。
ここでいたぶってくれますわ



(触手で攻撃する)



やみっち:
きゃあああ!!!



コトワール:
ククク…わたくしはお怒りなのです。
さあ、皆様もどんどん味わってくださいまし?


ウインディ:
やめてください。
こんなところで、ボロボロになりませんよ。
それにこんな触手なんて…




コトワール:
堅いですから、ものとしませんよ!!!
さあ、このままおねんねしなさい…!!!



ウインディ:
ぐっ!



ライチ:
ああ、闇市ちゃんにウインディちゃんが…



わてり:
残りはわたし達だけだね。
このままじゃあ、全員倒されちゃう。
ライチちゃん。なんとかしよう


ライチ:
え?なんとかするって…



わてり:
実はね…ごにょごにょ




コトワール:
残りは二人組。あなた様たちも殲滅させて
あげますわ!!



わてり:
ライチちゃん、今よ!


ライチ:
えいっ!



コトワール:
えっ?なんですの?!って、
バケツ?!スパイダー?!きゃあああああああああああああ!!!!




わてり:
よし、決まった!!!




ライチ:
…スパイダーがいっぱい…。わてりちゃん
どこで用意したの?


わてり:
その辺の草むらにわらわらいたの。
面白い奇襲になったでしょ?


ライチ:
うん。でもちょっと気持ち悪いよ~!


わてり:
たしかに。夥しい数のクモさんが蠢ているね…。


やみっち:
いたた…まさか攻撃を喰らうはめになるなんて。
ウインディちゃん。危ないわ。あんなもの。
呪い以上の存在にすぎないよ…!


ウインディ:
わてりちゃんとライチさんは???



ライチ:
ウインディちゃん。
わたし達は大丈夫だよ。わてりちゃんと
一緒にやっつけたんだ!



ウインディ:
え?


わてり:
うん。今はばたんきゅー状態だよ。
でも目を覚ましたら、また襲ってきそうだし…
いい加減離れたほうがいいと思うわ。



やみっち:
やっつけって…っていやあああああああああああああ!!!
く、クモまみれじゃないの…。かなりグロい方法でやったのね。



ライチ:
う~ん、あまり見たくないかもだね……。
SAN値ももたないよ~



やみっち:
でもよくやったじゃないの。
呪いの宝箱はガセってことがわかったけど、
呪いみたいなものがいるから、どうしようもないのよね。



ファルコン:
おーい、そこでなにをしているんだ。辺りは真っ暗だぞ。



ウインディ:
ファルコンさん、すみません。ちょっとトラブルに
巻き込まれていまして。今はもう大丈夫ですよ



ファルコン:
む?トラブル?ていうか大丈夫なのか?
襲われたら、危ないんだぞ。




やみっち:
襲われはしたけど、やましいことはされてないわ。
それよりも!秘密の島は現れたのかしら?




ライチ:
なんだかあっち側が光っているみたいだけど?
もしかして現れたんじゃないのかな。



ファルコン:
察しがいいな、ライチ。
ああ、俺もはじめてみるんだが、なんだか
秘密っていうわりには、明るいし、想像と
全然違うものなんだよ。なんつーか、パリピ感があるような
気がする。いってみよう。



やみっち:
あんなに光るものなのかしら?目立ちすぎじゃん…

~????~


ファルコン:
…潮が退いてるぜ。ほんらいならば
この辺の海には毒を持つクラゲがわんさかいるんだが、
この潮が退いているタイミングが、渡る絶好のチャンスだ!


やみっち:
なんだか神秘的なところね。これが、ザ・無人島っていうか。
でも昼間はこんな島、みえなかったし、
本当に夜になると現れるみたいね。



わてり:
不思議だね。キャプテンわてりにもわからない…。
それにきらきら光る貝殻がそこらじゅうにあるよ!


ウインディ:
本当に上陸しちゃっていいんでしょうか?
この島は、いわくつきの島だったり?


やみっち:
え、でも資料にはそんなこと
書かれていなかった気がするけども。
わからないけど、用心しときましょ



ファルコン:
警戒心がすこぶるな。
まあ、わかるぜ。海賊ではないが、
山賊でも同じことがいえる。森や山には
危険だらけ。海も同じだ。




ファルコン:
おや?あそこのヤシの木…一つだけ変だぞ?



やみっち:
へ?




ウインディ:
なんだかちかちか光ってますね。
調べてみましょう。怪しいにおいがぷんぷんします!




やみっち:
ウインディちゃん、鼻敏感なの?!




ファルコン:
なにか意味があるかもしれんな。
あのココナッツを落としてみよう。
ここを強くあたればいいだけだな!




えいっ!!





(ココナッツが落下する)



ファルコン:
ふう、一発決まったものだ。
でも、普通のココナッツみたいだな…。
普通に飲めるかもしれない。そういえば
なにも食べてないだろ。いただこうではないか




やみっち:
ぐぅ~、あ!そういえば…一日、夢中だったから、
夕食を忘れてたわ

ウインディ:
通りでお腹をすかしていました。
ココナッツなんて、悪くないじゃないですか。
みんなでいただきましょう。


やみっち:
でも不思議よね。火もつけてないのに
この島だけライトアップされているかんじ。
悪いかんじがしないのかしら


ファルコン:
悪くねえな…。じゃあ、そろそろ…俺たちも
元の場所に戻るとしようか。
集会所に寝床はある、そこで寝れるぞ。



ウインディ:
そうですね…。なんだか眠くなってきました。



わてり:
ライチちゃん、うとうとしてるの?



ライチ:
そろそろおやすみの時間かな…。


わてり:
いろいろあったからね。ふふふ。




ウインディ:
それじゃあ集会所へ戻りましょう。






~その夜~


ライチ:
むくっ……う~ん。眩しい…
夢かなあ…

ライチ:
なんだか起きちゃったけど、まだあたりは
暗い…でもまた、あそこは光ってる。
朝日がのぼったら、跡形もなくなくなるのかな…?


みんな寝てるし…どうしよう。



わてり:
ライチちゃん?ライチちゃんも起きてたの?


ライチ:
わてりちゃん?起きてたの?



わてり:
あ、うん。なんだかね…いつもと違うんだよね。
ぐっすりというか…落ち着かないというか?


ライチ:
落ち着かない?




わてり:
なんだかそわそわしちゃってるね。
それにあの島の光景が、とても不思議なんだ…。


ライチ:
確かに。あんなにきらきらしていたら、みんな寄ってくると
思うし、異様な光景なんかにもみえちゃうよね。
わたしもそれ、思ってた。


わてり:
そうなんだ。ウインディちゃん達は寝てるみたいだね。


ライチ:
ねえ、わてりちゃん。どうして海賊ごっこしてたの?




わてり:
なんとなくだよ。でもフック船長の気分を
あじわってみたかっただけなんだ…。
まあ、南国だし?パイレーツカリビアンみたいな感じだよ。



わてり:
まあ、なりきるのっていいと思うな…。
ライチちゃんは思わないの?


ライチ:
思わないというか、わたしなんて天使だし、
天使のコスプレって思われちゃいそう。
昔ね、お兄ちゃんとお姉ちゃんにわたしに焦点を
当てていたんだ…今となれば、笑い話なんだけど。


わてり:
なにそれ

ライチ:
今思えば、はずかしいんだけど、
このままの姿、なんていうのかな。
ありのままの自分なら、恥ずかしくないの。
生まれたときから、そのままの姿でいたから

ライチ:
そこに違う自分が映るとね、なんだか違和感を感じるよ。
わてりちゃんのように、思うがままに演劇の劇を
没頭できるような役者は…


わてり:
わたしは完全にテーマを沿ってるだけなんだけどね。
このことはライチちゃんだけに教えておくよ。
…でも…いろいろな場所にいって、着想は得られたんじゃないかな?



ライチ:
えっ?


わてり:
わたし個人の感想なんだけど、民族衣装をみると
インスピレーションがわいてくるんだ。
インスピレーションがあるってことは、アイディアが
豊富で、さまざまなジャンルにとらわれず、なりきれる。
コスプレイヤーのようにいうのかな?わたしからいえば
フリーダムかもよ。


ライチ:
わかる気がするよ。ああいう服装は
一期一会な体験ができるかもしれない。
でも実際にその機会が訪れるかどうかだよね。


わてり:
それを考えては仕方がないと思うけど、
多国籍の文化を知れば、一つや二つ沸いてくるわ。
わたしもこのフック船長のアイディアも
そこからきているんだ!


ライチ:
そうなんだね…。
というか。こんなに話したら、よけい眠れないね。
不眠症じゃないけど…。どうしよう。わてりちゃん
コーヒーでも飲んじゃう?


わてり:
余計
眠れないじゃない。まあ、みんな
起こさないようにあっちに移動しようか。
それにお星さまも綺麗なんじゃないかな?


ライチ:
たしかに…夏の夜空はロマンチックだもんね


二人:
ん?


わてり:
ねえ、なんだか明るくない?
まだ闇に染まっているかんじなのに…


ライチ:
言われてみれば…。もしかして、あそこの島?
夜が明けるまで、まだあるよね…。
わてりちゃん、確認してみる?



わてり:
するしかないよね


ライチ:
めちゃくちゃ明るい。でも、今いる島は
暗いのに…。なんだか異様だね…。
潮もひいてるし、渡るのならいつでもいけそうだね。


わてり:
…まだ誰かいるのかな?
さすがに誰かがいるような大きな島じゃあなかったけど…


ライチ:
渡って…あれ?こんなとこに看板あった?



わてり:
看板?


ライチ:
看板!ここにある。
たしか一回わたるときにはなかった
ような気がする。あったら、見ていたもん!



わてり:
なかったかもね。
でも、ここに現れたってことは変化があるんじゃない?
くまなくみてなかったし、謎は未開のままよ


わてり:
わたし達で、真実を探りましょう!!



???:
お子様が渡るなど、早いものですね。
それにこんな夜遅くまで、夜更かしなんて
悪い子ですわね。



わてり:
へっ?




コトワール:
先はよくもスパイダーまみれにしてくれましたわね。
ですが、この先のシークレットパイレーツの謎を
見てしまうのはよろしくないし、あなた様たちに
記憶されてしまうのはあってはならないこと!!!



コトワール:
子供が相手でありましても、容赦はございません!!
ここから先へ進もうとする悪い子にはおしおきですわ!!!!



わてり:
うわああああ!!!!!



ライチ:
ど、どうしよう!!!




コトワール:
どうすることもできませんわ。あきらめないっっっ!!!!




021アイアイ!南国パイレーツ(地中海)編 PART3



わてり:
…………はっ!ら、ライチちゃん。
なんだか眠っていたみたい…。大丈夫?


ライチ:
へっ?わてりちゃんだ。
…わたしは大丈夫だよ。
なんだか、怖い人がまたでてきちゃったね。



わてり:
うん…でもなんだか狭い部屋に
いるみたいなんだ。もしかして
閉じ込められちゃったのかな?


ライチ:
閉じ込められた?そんな…あの島へ渡るのは…
やはりだめだったのかな。


わてり:
なんとか考えよう‥



~翌朝~



ウインディ:
や・み・い・ち・さああああああああああああああああん!!!!!!!!!!!!!!


やみっち:
わわっ!!!どうしたのよ、ウインディちゃん。
そんな大声で、まるでメガホンで叫ぶかのように…。


ウインディ:
じ、事件ですよ。わてりちゃんとライチさんがいません!!!!

やみっち:
えっ?いないって…。
一緒に寝たんでしょ?なら、早起きして、どこかにいるんじゃあ



ウインディ:
それが探してもみつからないんですよ。辺りを見渡して…


ファルコン:
完全にいない…やばいぞ。なにかあったんじゃないか?


ウインディ:
もしかして…昨日のことが関係しているのでは?



やみっち:
昨日のこと?


ウインディ:
ほら、わてりちゃんたちがクモさんで、やっつけたと
言ってましたよね?コトワールさんでしたっけ?



やみっち:
コトワールが?まあ、すぐに退散するような
やつじゃあなかったし、関係しているかもね。



ファルコン:
じゃあ、そいつが二人を攫ったんじゃあ?
ことだぞ。ここでうかうかしてやれっか。急ぐとしよう。



ウインディ:
そうですね。コトワールさん、一体なにをしたんでしょう、、、




やみっち:
あれ?あんなのあったかしら?
あそこに船が停泊してんだけど



ウインディ:
たしかに。私たちが乗ってきたものとは
大きく違いますね。…もしかして
わてりちゃんたちはあの中に?

やみっち:
あん中に?それじゃあ捕まってるじゃない。
コトワールのやつがなにかしたんだと
思う。それに今朝からいないってことは
わたし達が寝ているときになにか起きたんだよ



ウインディ:
そうしか考えられませんね。


ファルコン:
調べるしかねえってことか。
それに見事に景観を台無しにしてやがるぜ。
乗り込んで、たたきこんでやろう!


ウインディ:
あそこが入口みたいですよ…でも。
大砲らしきものがありますね。あれで
外部の敵を追い返すのに…使うものでしょうか。
怖いです。


やみっち:
見たかんじ外に誰もみえないわ。
今なららくらく、侵入できるんじゃないかしら?



ファルコン:
そうだな。ここで怯えている暇はねえ!いくぞ!



~シークレットパイレーツ~



ウインディ:
立派な感じですね。この船ならどんな
ところも航海できそうです…。
わてりちゃんたちは一体、どこに…。



???:
あら、わたくしの大事な海賊船に
虫けらが侵入してきましたわね…。
それは何事かと…


やみっち:
む、虫けら?!なによ。呪いだかいう
宝箱をちゃんと返したのに、ごちゃごちゃ文句ばかりいって!
そんなことよりもわてりちゃんたちはどこにいるのよ?



コトワール:
お連れのお子様はお預かりしていますわ。
ですが、わたくしにスパイダーをごちゃまぜは
わたくしの美学に反するものですわ。
お連れ様の無礼のない仕返しに憤りを覚えましてね。
ですから、あなた様たちに罪を償ってもらいましょう。


やみっち:
なんで償うのよ!意味わかんない!!




コトワール:
まっ、そうして無断でよじ登ってきてますもの…。
追い返さなくては…あなた様たちはもうおしまいですからね!!!


大海原で荒れ狂うパイレーツ
VS「サンドウォーターパイレー」


やみっち:
な、何?!なんだか船が揺れてるんだけど…



ウインディ:
ま、まさかこの船そのものが…怪物なのでは?



ファルコン:
その可能性もあるな…。しかし、ここから
出るにはこの船を破壊するしかあるまい。
破壊する方法、知ってるぞ。


やみっち:
え、知ってるの?教えてちょうだい!


ファルコン:
見る感じ古そうな船だし、簡単に
壊せそうな気がする。あそこへ移動しよう…!





サンドウォーターパイレー:
そうはさせないですよ!!!



(触手で攻撃する)


ファルコン:
うわっ!!!



ウインディ:
ファルコンさん…!!!


ファルコン:
ぐっ…なんていう攻撃だ…
俺が今までに相手にしてきたやつよりも
強力だ…。




サンドウォーターパイレー:
邪魔はさせませんよ。
あなた達は…ここで死んでもらうしかありませんよ!!!


やみっち:
大きな触手…まるでこの海賊船の真下に
大きなクラーケンがいるかのようだよ…


ウインディ:
…私たちも気を付けないと。
でも弱点は触手ですよ。触手に
捕まらないようにして、攻撃の隙を
狙いましょう。


やみっち:
でもどうするのよ。左も右も触手が襲われてしまうわ


ウインディ:
これをかぶるんですよ!これを!


やみっち:
はい!????????

ウインディ:
闇市さんはイカさんですよ!



やみっち:
ちょっとウインディちゃん、ふざけてるの?
今は海賊船の上よ。下手したら海の中に転落する恐れも
ある。ここでジョークをためしている暇はないわ。


ウインディ:
ジョークであれば私もこんなものを用意しませんよ。
ですが、図書館である本を読んだのです。
その中に着ぐるみについた、ある小ネタがありまして。


やみっち:
小ネタって…。そんなの試す時間も…


ウインディ:
私を信じてためしてください!
着ぐるみで難を逃れたという話があるんです。



やみっち:
うそくさいような…でもやれるのならやってみる。
失敗したら、ウインディちゃんごと巻き込んで道連れよ!!!


えいっ!



サンドウォーターパイレー:
そんなところでごちゃごちゃと。お子様二人が
海賊に勝てるわけがありません!!!
死になさい!!!!!!!



やみっち:
げそげそげそげそげそげそ!!!!!



サンドウォーターパイレー:
!?



ウインディ:
げそげげそげそげそそそそそ!!!!


やみっち:
げそげそげそげげげそげげげそ!!!



サンドウォーターパイレー:
げそげそって、なにをおっしゃってるのですか?
そんなふざけたことで、わたくしを倒すなど、
なんとも憤りを覚えるかと。
許しませんわよ、おふざけ禁止!!!




やみっち:
げそげそげそそそそそそそそそそそ!!!!


ウインディ:
げそおおおおおおおおおおおおおお!!!!!



サンドウォーターパイレー:
げそげそうるさいですわ!!!二人…いや、船ごとまとめて
破壊してやります!!!!!!!!!!!!!!!



(盛大に爆発する音)



コトワール:
ふにゃあああああああああああああ…


ウインディ:
やったで…げそ。



やみっち:
倒したでげそ!…って、は、は、恥ずかしいわよ!!!!!!!!!!!!



わてり:
ウインディちゃん、助けてくれてありがとう。
わたし達、囚われのお姫様みたいだったよ~。



ウインディ:
助かってよかったですね。ファルコンさんも
怪我がなくて、よかったです。



ファルコン:
なかなかのパンチをくらったが、俺もタフだぜ。
だがしかし、山賊も山賊で怖いものは多い。
しかしな~、海賊もこわい。山も怖ければ海も怖い…。
いい教訓を得られたと思うぜ。


ファルコン:
まあ、山賊一筋だ。今後はな。



ライチ:
…お料理美味しい…海辺でBBQはたまらないね。




わてり:
うん。お肉じゃなくてお魚さんを焼いて食べるところがいいよね~


やみっち:
まさか…こんな展開になるなんて予測できなかったね。
あのとき、ファルコンが来てなければこうなってなかったかも。
でも…海はもうこりごりかな?


ウインディ:
海だけじゃなく、どこでも危険は付きまとうと思いますよ?



やみっち:
それもそうね…気を付けよう!


【次回予告】

わてり:
ラジエートさんの代わりにやるよ!
わてりだよ。闇市ちゃんたちも今回も活躍したね。
でもトロピカルビーチときて、海関係ばかりだけど、
まだまだ夏はつづいていくよ。だって暑いもんね。

次回の舞台は、ハワイ!なんとなんと、
闇市ちゃん海はこりごりといったけど、残念。
まだ海との付き合いはあるみたいだね。海はいいよね。
でもね、ハワイが舞台はいいのだけど、事件に巻き込まれるみたい?
どうなるのかな?



次回、EP.22「リゾートで満喫しよっ!ハワイ編」をお楽しみに!

【おまけ】

No.041 コトワール
禍々しい姿をした、悪魔のような存在。
親しい雰囲気を濁し、相手を惑わせる
レディースアプローチが得意。
ただし性格は人を見て決めるので
最低限のメンタルケアを必要とする。
その際は命の保証はないという




No.042 サンドウォーターパイレー
その昔、ある伝承では船を襲う海の怪物が存在した。
船乗りは恐れ、海に出るのをためらった。
この巨大で、船を海底に沈めようとし、獲物となる
船員たちを喰らう。
謎多き島と海にはそれなりの理由がある。
この怪物は今もどこかでさまよってるのだろうか