おおっ!ビーチじゃん!
また海に逃げるかと思ったオイラだが。逃げ場を確保するのには仕方がないことだ。
まして逃げ場を増やしていくことで、妹との距離を引ける…と思ったからだ。
ただ一つだけ恐れていることがある…。
妹のココは頭脳明晰が優れていて、今や居場所などを特定できる"GPS"なんかを自在に扱える…。
となるとそのGPSにオイラの居場所がもしかしたら特定されている…かもしれないからだ。
ココならGPSを使うだろうとなんとなく予測できるのさ……。
しかし、こんなことを知るまで、オイラは余裕を浮かしていたものだ。
「おっ!あ、あれは!」
オイラの目之前に見えたのは、沢山のカワイ子ちゃんが楽しげに遊んでいる姿が見えてきたのだ。
そうさ、オイラはカワイ子ちゃんに弱いのだ。
オイラが見てきたカワイ子ちゃんと言えば、タウナ、レースクイーンのイザベラさん、エイミーちゃん、メグミちゃん、エリザベスちゃん、
パサディーナちゃん・・・。あとは云々。
ニーナはオイラを小動物らしく酷く扱うからちょいと怖いんだよな…。
ココも可愛いけど、あのヤンデレがどうにもならないに越したら、今は恐怖そのものだ。
前に見えるカワイ子ちゃんみんなはビキニ姿でおしゃまで活発な女の子ばっかり。
オイラの鼻から血がどれだけ垂れるか想像できるほど可愛い子ちゃんばかりなんだ。
嗚呼、オイラも一緒に混ざりたい…。
とかこんなことを話していたら、後ろから何かの気配…いや視線を感じたんだ。
「なんだ…?」
オイラは違和感を覚え、振り返ってみたんだ。
そしたら、居たよ。妹が…。
「ぎゃああああああああ!!!!」
「お兄ちゃん、どうして逃げるの?ねえ?
どうして逃げちゃうの?ワタシが怖いの?そんなことないよね?」
妹はそう言う。
ホラー展開さながらの登場シーンだったもので、オイラは硬直していたんだ…。
妹の左手にはなにやら愛用のノートパソコンとスマホがあった。
やはりGPSでオイラを追跡しているってことが分かったのだ。
普通ならおかしいはずだ。
すぐに見つかるなんて、GPSを使わない以外でどうやってする。
勘でオイラを見つけたってなら凄いことかもしれないけど、妹がそうやってくるのも不自然だ。
そもそも機具を持ち歩いて以前にもうそうしてくるだろうとイメージしやすいものだ。
GPSというものを頼りにすることによって、逃げ場を確保することすらが困難になってしまった。
GPSで展開されるのは居場所の全域。
その内にGPSで反映されない場所を見つけるなんてことは至難の業であろう。
「ど、どうしよう…。」
「ねえ、お兄ちゃん。こんなビーチに来ているってことは、他の女の子を見るため?」
「それはね、"浮気"に繋がることなの。でもワタシの大好きなお兄ちゃんが、他の女の子に取られるなんてことは
許されはしないよ?ワタシはお兄ちゃんが大好き。他にお兄ちゃんが恋に落ちるなんてありえないから!」
「さあ、お兄ちゃん。大人しくワタシと行きましょう♡」
「い、行くってどこへ?」
「それは内緒よ。とにかく行こう。」
「で、でも…」
「でもじゃない。お兄ちゃん。もう鬼ごっこは終わったの。だから行くよ。」
「……」
―――一体どこへ連れて行かれるのか!?続く…。
☆…前回の記事の補足
「ブッとびニトロ!」ソフト自体を通販で予約購入したので、八月一日に確実に届くとは限らないので、
ソフトが届いた次第、動画として公開しようかなと思っております。
よろしくお願い致します。