最悪だ…、目の前にオイラの可愛い可愛い妹…いや、ヤンデレと化し狂気の妹が

どんどんと近づいてきている。

まだオイラに気付いてはいなさそうだが、近づいてくる方面はオイラの目と鼻の先だ。

 

「どうしようどうしよう……」

 

オイラは賢明に逃げれそうな場所を探すことに。

このままもっと遠征しようかと思ったが、それでも同じ様に、オイラを探しに来るかもしれない。

意外と聡明で賢いお頭であるならば、オイラがどこへ逃げたかももしかしたら分析されているかもしれない。

ヤンデレ状態であるが考え自体は変わっていないはず。

 

 

…あれから三時間ぐらいは逃げ続けた…。

気付けば夕方になっていた。

オイラの足はもうクタクタ…。初めてだこんなに走ったのは。

あんなに妹から逃げる勢いだったので、息疲れしていないかを少々心配。

普段ならタスマニア島ランニングとかジョギングとかはたま~にしかやらなかった。

だが、大岩とかに追われるなら、いつもより速く走ってしまう。

それは自分の中で「ヤバイぞ!」という危険な事を察知している。

だから体全体が必死となる。

死にたくない、踏み潰されたくない。そんな思いが頭に思い浮かんでくる……。

 

「そうか。自覚は無いと思うけど、走っている時は感覚さえ忘れてしまうのだな。」

 

多分そうだ。夢中になるときは感覚が若干違うモノだと感じ取れてしまうのだ。

普通の感覚ならば感じ取れていても、夢中なら感じ取れない。

普通か夢中なのかを自分で確認出来れば両方を区別できたのだろう。

だけど、気付けないことには両方を区別することさえできない。

そもそも区別を付ける"モノ"なのだろうか……。

 

多少の心配とか疑問を頭に抱えていくと、目の前に見えたのはビーチ…?

どうやら、まだこの辺は海辺に近いところだった。

一瞬、「また海に逃げるか」と考えたが、流石に遠征しすぎるのもと考えを変えた。

だけど妹はまだこの地方のどこかでオイラを探している。

下手に歩き回って見つかってしまえば、何の為に逃げ込んだのかが意味しなくなるのだ。

 

「そうだ、ちょっとだけなら気分を安らごう」

 

オイラは惜しくもここで後悔する選択を選んでしまった…!

 

 

続く……!

関係ないけど、もうすぐリマスター版レーシングが発売されるね!