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造り酒屋でアルバイトしたときがある。南部杜氏のおじさんに、できたての原酒、度数は約30度をコップにいただいて、クイッと飲む。冷たく濃い、甘口、とろーりで、お店で飲むお酒より、とにかくうまい。
酒作りには水が大切である。宮水をタンクで運ぶ、水を汲むのも手動式ポンプ、これできこきこ井戸から水を汲み出す、井戸は、山裾の家まで行ってもらってくるのである。この水を代々使っている。
酒米も大切、この米を芯の部分だけ残して小さく削る。この米を使って発酵させる。
杜氏は昼夜、発酵タンクの面倒を見て、発酵具合を調整している。タンクを混ぜたり、むしろを巻いたり、氷を使ったり、、、手間暇かけてできた酒を、船でしぼる。やや黄色みがかった酒が出てくる。
一番しぼり、二番しぼり、、、この酒を分別して原酒タンクへためる。一番目の酒が二級酒、二番目のが一級酒だったと覚えている。杜氏さんいわく、一番絞りのほうがうまい。
さてこの酒、瓶詰めのときは、どうするかっというと、宮水と原酒をブレンドして、アルコール度数を調整する。そして、黒鉛フィルターの機械を通過させて、酒の色を無色透明のきれいな状態にして別のタンクにいれる。このタンクから酒をホースで取り出し、加熱殺菌を通し、瓶詰めする。これも手作業で、回転式の瓶詰め機械で、順番に酒を積め、封をする。初めは加熱されているので熱い。時折瓶にきずがあると割れるのである。もったいない、、、、。