老犬・ 痴呆犬・ぎゅうちゃん | どんくん日和

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どんくんのこと。 お弁当のこと。





ペットの高齢化や ペット医療の進化によって 介護を必要とするペットの数は増えています。

高齢のペットの 痴呆、認知症も多く、持病やケガによる医療費もかかります。

生き物を飼うというのは、時間的にも精神的にも金銭的にも思った以上に大変で。

ペットを迎える時には 何があっても見捨てず最後まできちんと世話をするという 責任と、覚悟と、愛情が必要だと思います。


途中で 飼育放棄されたり 捨てられるようなペットが 1匹でも減りますように・・・。








どんくんママが飼っていた ぎゅうちゃん




ダックスフンドの男の子。

かわいくて 人懐っこくて優しい、とってもいい子。

13歳で 痴呆になり、 虹の橋へ。




そんなぎゅうちゃんの 老犬痴呆介護 についての話です。


痴呆の始まりは、あれ?最近インターホンの音に反応しなくなったな。

そんな事からでした。 あれ? 目で物を追わなくなった。

一点を見てぼんやりしてる。 ずっとうつむいてる。

呼びかけにも反応しない。喜怒哀楽がなくなってる。

ずっと歩いてる。うつむきながら 歩いては壁にぶつかってる。

グルグル旋回運動をしてる。 一日中 グルグル回りながらうつむいて ゆっくり歩き続けてる。

歩きながら壁にぶつかっても 壁に向かってまだ歩こうとしてる。



そんな風にだんだん進行していって。

どうしたらいいかわからない中、老犬について沢山の本を読み、自分なりに勉強をしました。

グルグル歩けるように、壁にぶつかってもケガをしないように、リビングに ぎゅうちゃんゾーンを作りました。

百均のワイヤーネットで大きな円を作り、 内側に発泡ポリエチレン製の柔らかいお風呂マットを貼り、その大きな円の中にお風呂マットで小さな円を作り、動かないように重い物を入れたその小さな円の周りをグルグル歩けるようにしました。床には滑り止めマットを敷いて。

お風呂マットにぶつかりながらも円の中をグルグル歩いているぎゅうちゃん。
倒れると助けにいって。ぶつかって動けなくなると方向転換させて。

時間の流れとともに 後ろ足が弱って行き、それでも歩きたがるので 腰を持ち上げられる補助具を 布で作り 持ち上げながら 歩かせて。

ついには 歩くことができなくなり 寝たきり、オムツ生活に。

床ずれにならないように気を配り、餌は流動食を 口から入れてあげる。

夜鳴きをするので 夜通しそばにいて 体をさすって。

そんな 介護が半年以上続いた後、 ぎゅうちゃんは 虹の橋へ行ってしまいました。




初めての老犬の介護、睡眠不足で疲れ果て精神的にも追い込まれました。

でも 痴呆になっても かわいくて。

寝たきりで、何の反応もしてくれなくても 日に日にかわいさは増して。

添い寝をしながら、ぎゅうちゃん大好きだよ。ありがとう。ごめんね。長生きしてね。

毎日、毎日 そう伝えていました。

そんな時間をくれたぎゅうちゃん。ありがとう。

虹の橋でゆっくり休んでね。 楽しく過ごしてね。

またいつか、会えるよね。






大変だった介護は終わった。

だけど ぎゅうちゃんがいない・・・・・

辛すぎて、心が壊れてしまいそうで。

毎日 泣いて、泣いて、泣いて、泣いて。

もう2度と 犬は飼わない、そう強く思っていました。


その時は。


ムクちゃんに 出会うまでは。