※詳細なネタバレはありませんが、未プレイで事前情報は1ミリも見たくない! という方は閲覧をお控えください。
先日とりあえずエンドまでたどり着きました。
今回は、高杉ルートで私がいちばん好きな鏡エンドを選択。
乙女ゲームで攻略対象の本人が死ぬエンドをその本人の目線でって、どう描写するんだろう……と思っていたのですが。

……じゃ話にならないし(笑)
この鏡エンドは予想以上によかったです。
本編でも語られた、高杉さんの“ささやかな野望”と、二人が交わした“約束”をうまい具合に消化した、死んだ本人目線の語りによる結末としては意外と違和感のないラストだったと思います。
最後の一文は、やはり高杉さんの辞世といわれる、『おもしろき こともなき世を~』を踏まえてるんでしょうか。
元々の本編の鏡エンドが珠玉だと個人的に思っているのですが、それに則った良いエンドでした。
しかし全編を通して俊太郎さまが名前しか出てこなかったことが悲しかったです。
イベではしょっちゅう仲良さげに(?)ペアで登場するくせに……!
二人の仲はその程度だったのかと!
……いや、史実ではこの二人がどのくらい面識があったのかは知らないのですが、少なくとも『艶が~る』においてはさ……俊太郎さまの彼目線編では直接会って話しているシーンもあったのに(泣)
何かどうにも納得いかなかった、そんな高杉さん目線でした。
その他全体の感想として……
彼目線=高杉さんの一人称での語りということで、どうやら高度に文学的な文章を志向しているのだろうと思われました。が、如何せん誤変換の多さにがっくりです。
単純な変換ミスであろう(と思いたい)ものから、ああいう文体や雰囲気で綴るのならばその漢字よりもこっちを使ってほしい! と思うような箇所がいくつもあり、それらにぶつかる度に「ああ……」と思ってしまってorz
“てにをは”がおかしいところもちらほら見受けられ、もうここらへんはストーリーに浸る以前の問題ですね。
通読してみて、文章に関しては正直、書いた人の本来の国語力よりもがんばって背伸びして書かれた文章という印象が拭えない出来でした。
あの文章の雰囲気を壊さないためにも、“この表現にはどの漢字を当てるか”というところにまでこだわってほしかった。
『後を付ける』ではなく『後を尾ける』
『種を撒く』ではなく『種を播く/蒔く』
とかね。
でもやっぱり、主人公と音沙汰無しに2年も離れていた間の高杉さんを知ることができたのは、やはり彼目線ならではでしたね!
その間のことは、主人公目線では詳しく知ることが不可能ですからね。
功山寺挙兵のくだりとか四境戦争についても、高杉さんの視点でちゃんと描かれていて良かったです。
そうそう、市ィがやっぱりイイ味だしてました(笑) 市ィかわいいよ市ィ……!
(伊藤)俊輔よりも、私はやっぱり市ィが良かったです。
それからもちろん桂さんもね!
主人公と高杉さんの仲に、あわや決定的な溝を作りかけた高杉ルートのキーマンですからね。
本編では、それでも長州までやって来た主人公にきっちり謝罪してくれるんですが、そのシーンにはこの彼目線編での高杉さんとのあのやり取りがあったことで、主人公に謝った時の桂さんの心情がより深く理解できるってもんです。
土方・慶喜彼目線編なんかと比べると妙に一話が短くて、エピソードの掘り下げ不足・後半の駆け足感がどうしても否めず、そのため読み応えにも少々欠けるところはありましたが、元々の本編の良さは損なわれていなかったのでまあ良いかな……というのが総評です。
次にやるときは、あの高杉さんということで(笑)ぜひ水エンドを見ようと思いますww