──私にとって艶が~るとは謂わば原典にして聖典、即ちバイブルでありこの世界の根源たるカノンであり、アルファでありオメガでもあるわけでして(ry
……何かデムパなこと言ってるwwとか思わないで下さいお願いします(>_<)
いやでもまぁ実際割と掛け値なしで思っていたりすることなのですが。
つまりあれですよ、
CLANNADが人生だというのなら、
艶が~るもまた人生ってことかな!
※CLANNAD=所謂『泣きゲー』の代表作
このあまりに使い古された、時には嘲笑と共にネタにすらされてしまうコピペですが、言い得て妙だと思うんです。
作品を通して得られた感情や思想、価値観によって自身の情緒形成など今後の人生をも変えられたってことでしょ?
ならば私にとっては『艶が~る』という作品が正しくそれであった、と。
そんなことを改めて実感した彼目線・徳川慶喜編でした。
うん、一言で言えばすっごく良かった☆
ってことなんですけどね!
……ムダにいろいろ言ってみたかったんだ。厨2病は最早私にとっては持病なんだきっと。
えーと、何が良かったかって、慶喜さんがちゃんと仕事してたってことですかね!
政治劇ばっかり書かれても読み手には味気ないものですし、何より恋愛ゲーム(乙ゲー)としてどうなんだよな話になりそうなところを、実に上手い具合に描いていたなあと思いました!
勝因はおそらく、慶喜さんの部下の面々がそれぞれにキャラが立ってたことだと思います。
「聞いたことないよ! つーか知らないよ!!」な人たちが沢山出てきましたが、短い登場シーンばかりなのに皆それとなく為人が分かって、いちいち人名を覚えていなくてもスーっと物語を読み進められたのが良かったです。
ほら、「えーっと、この人どういう人だったっけ……」といちいち調べたり、本だと最初の方にある『登場人物一覧』のページを捲って確認したり、そういう手間をかけなくてもこちらは物語に没入したままでいられる。
読者(この場合プレイヤー)を作中世界に引っ張り込んだまま政治劇パートを“読ませる”良作でした!
※土方さんの彼目線にも本編には出てこない脇役が多く登場していましたが、こちらの場合は今思えばやはりそれぞれのキャラが弱かった。
キャラが弱いと『史実では何をした人なのか』でキャラクターを捉えなければならず、そこでどうしても“物語”が途切れてしまう。
まぁヘタにキャラを立たせても、新選組の幹部なんかは特に先行作品のイメージが強すぎるために、読者から要らぬ反発を招きかねないと危惧したのかもな、と推測しているのですが。
とまぁそんなわけで、すっかり慶喜さんに感情移入しっぱなしでしたw
おかげで例の第13話の衝撃も、本編以上にキましたけどねorz
そして艶が~るの慶喜さんといえば、もちろん秋斉さんという人が外せないわけで、この秋斉さんも非常に良かったです。
いろいろ書いてしまうとネタバレ過ぎるので止めておきますが、慶喜さん目線のクオリティで秋斉さんの彼目線編が書かれたならば、これまたすごい物になると思います。
12月が俄然楽しみですね!
史実の徳川慶喜はともかくw
艶が~るでは、慶喜さんの(非情と思われるほどの)合理的?政策には全て秋斉さんが関与していたという設定なんで、幕府のダークサイドを一身に担った秋斉さんをどう描くのかが、歴史創作としての艶が~るの真骨頂でしょう。
歴史を大幅に歪めて史実とは異なる結末にする歴史伝奇小説も嫌いではないですが、歴史を歪めることなく行間を想像力と発想力で補って料理するスタイルの小説がかなり好みなので評価として若干偏っているかもしれませんが、個人的には藍屋秋斉というオリジナルキャラクターと、その秋斉さんと慶喜さんの関係は非常に面白いと思っているクチですww
創作ですから史実の隙間を縫うのは当然だし、むしろそこが創作の見せ所なんですからね。
ちなみに、今回のエンドは月エンドを選択したのですが、艶が~るの他のキャラクターのように“回避できない早すぎる死を避けてのハッピーエンド”のために未来に行くということをせずとも、慶喜さんは長命なので元の時代で物語として十分にハッピーエンドを迎えられるだろうに、と思わざるを得ませんw
明治初期でいなくなっちゃいけない人だろうww
私の中で不自然さ、違和感が感動を上回ってしまって蛇足感が否めないのが慶喜さんの月エンドなのです……
次回は水エンドを読もうと思います(笑)