【引き続き】もしも艶が~るの結城翔太がハンバーガーショップの店員だったら【幼馴染み登場】 | 梅花艶艶━ばいかえんえん━

梅花艶艶━ばいかえんえん━

『艶が~る』を元に、己の妄想昇華のための捏造話を創造する日々。
土方副長を好きすぎて写真をなかなか正視できません(キモっ)
艶がはサ終しましたが、私の中では永遠です。
R-18小説多し、閲覧注意です。

※主人公と翔太くんは初対面の設定でお読みください

「いらっしゃいませー」

張りのある声が、私を迎えてくれた。

「いらっしゃいませ、ご注文は」

若い…私と年が変わらないくらいの男の店員さん。

バイトさんかな?初めて見る顔だった。

「えーっと…ハンバーガーと、チキンナゲットと…」
「ご一緒にポテトは」

「あ、ポテトはいいですー」

「はいっ」

「あと、アイスティーください」

「かしこまりました!」

店員さんは、真剣な表情でレジを打っている。
やっぱり新入りさんなんだろうな。
普段接客してくれる店員さんに比べると、少しゆっくりだ。

「あの…お客様、すみませんっ」

「え?」

「2、3分お時間いただいてよろしいですか!?」

「え?…はい…」

「たいへん申し訳ありません、出来上がりましたらお席までお持ちします」

…出来上がってる商品、きれてしまってるのかな?
別に急がないからいいんだけど。
でも、あそこにナゲット一箱あるんじゃ…

…ま、いいか。

店員さんから番号札を受け取り、私は席につくとアイスティーを飲んだ。

「…お待たせいたしました!」

できるだけ急いで来てくれたのが、明らかに分かるくらいの勢いで、さっきの店員さんがナゲットを持ってきてくれた。

「それでは、ごゆっくり」

「………」

ごゆっくり、と言ったのに、店員さんはお盆を持って、私の隣に立ったままだった。

「あの…?」

「あっ、えっと…」

店員さんが、ちょっと慌てたように話し始めた。

「あの…ナゲット、もう出来ているのがあったんですけど、」

…知ってます、とは答えなかった。

「あったんですけど…揚げたてを食べてほしくて。あなたに」

店員さんの頬が、さっきより赤い。

「あの、俺、ここのバイト始めたばっかで…あなたに、なんかサービスできたらなって思っても、店長たちみたいに商品一個どーんってのはできなくて…」

さっきレジを打ってた時のように、真剣な顔で話している。

でも、私に、サービスって…それって…

私に好意をもってくれたって、こと…?

「あ…なんかすみませんっ、突然わけ分かんないことを」

「いいえ」

慌てた店員さんにつられたかのように、私も急にドキドキしてきた。

「あの…嬉しいです。ありがとうございます」

感謝の気持ちを伝えたくて、伝わるといいなと思いながら、私は店員さんに微笑んでみせた。

「また…来てもいいですか?あ、無理にサービスしてなんて、言いませんから」

「…お客様」

店員さんが、俯きながら私を呼んだ。

「申し訳ありませんが、2、3分お時間いただいてよろしいですか」

「…?」

店員さんは、腕時計を見て、次に私を見て、恥ずかしそうに笑う。

「あと2、3分で、俺、今日は上がりなんです」

だから、と言いかけた店員さんの言葉を遮って、思わず私は

「はい」

と返事をしていた。

「待ってます」

店員さんが、お盆を落としかけて、慌てて持ち直す。

「待ってますから」

店員さんは、ますます赤くなりながら、あは…と小さく笑うと

「それでは、もう少々お待ち下さい」

と、くるっと回れ右をして戻っていく。

私はドキドキしながら、揚げたてのナゲットをつまんだ。

さっき見た、真新しい名札には『結城』と書いてあった。

結城さんからのナゲットは、なんだかいつものより美味しく感じたのは、気のせいかな…。




━━━━━━━━━━
翔太くんくらいは、普通に接客してるんじゃないかと思ったんですが、純情そうに見せかけて、しっかりお客様をナンパしてるしw

ほんと怪しいです、このお店(笑)