ドン・キホーテはお店にとって仕入れが重要なものであると位置づけています。そして、仕入れに力を注ぎ仕入れの体制を他社と比較して良質なものに育て上げていることが特徴の一つとなっているのではないでしょうか。実際、そのために何をしているかということは過去のブログで様々な紹介を行ってきました。今回のブログでも、ドン・キホーテの仕入れについて話をしていきたいと思います。

『ドン・キホーテでは、現場に仕入れ権限がある。だから利益を上げることができるかどうかは、現場が仕入れと売上げを、きちんとコントロールできるかどうかにかかっている。権限委譲でいくら自由にやっていいといっても、そこには指針が必要だ。そこで定められているのが「優秀仕入れ担当者の鉄則10ヶ条」というものだ。』

ドン・キホーテを外から見ていると権限委譲もしているし、仕入れの担当者はかなり裁量を持って自由に仕事をしているのだろうと思います。しかしながら、最低限共有しなくてはならない情報はしっかりと共有をしているようです。それが鉄則10ヶ条になるのではないでしょうか。

『「商品知識と感性をお客さまの立場に立って常に磨くこと」「売れ筋のベスト10を常に念頭において仕入れをすること」から「C級商品を価格や演出でA級商品に転換できる柔軟な発想を持っていること」「仕入れ先に誠意をこめたお願いのできること」まで、仕入れ担当者が守るべき10ヶ条の鉄則を示したものだ。』

実際、仕入れ担当者が頭に置いておかなければならない情報は間違いなく存在します。どんなに時代が変わっても常に知っておかなければならない情報や方法論です。ドン・キホーテではそういうところを10ヶ条として取り決めているのではないでしょうか。
10ヶ条のうち、わかりにくい「コンピュータによるデータを機敏に利用できること」について次のように説明されています。

『「コンピュータによるデータ』とは、基本的にはPOS(販売時点情報管理)をさしている。何がどれだけ売れたかということを1品ごとに追いかけ、売れ筋あるいは死筋商品を把握する。』

やはり知るべき情報をきちんと知ること。そういう内容が定められているように思います。優秀であるために何が必要なのか。そういったことをドン・キホーテは仕組みとして各個人が持てるようにしているのではないでしょうか。

※下記著書より一部抜粋
著書:流通革命への破天荒な挑戦!―ビジネスの原点は「常識」を疑うことだ