ドン・キホーテは仕入れをお店の生命線として捉えています。しっかりとした仕入れができるから、お店が繁盛するものだとして安田氏はドン・キホーテの強みの一つとして仕入れを徹底的に強化してきました。では一体どのような仕入れのルールをドン・キホーテは構築し、店舗として強い店舗を作り上げてきたのでしょうか。今回のおブログではその点について紹介をしたいと思います。
 
『ドン・キホーテの激安価格の秘密は、4割を占めるスポット商品の仕入れにある。それは今、見てきたとおりだ。だが、同じように「激安」とうたいながらも、定番商品の補充のみを専らとするディスカウント・ストアがいかに多いことか。せっかく安いスポット商品が出ても、対応しようとさえしないディスカウント・ストアがいかに多いことか。まったく情けない話である。』
 
ドン・キホーテは店舗の在庫として、変動する商品をスポット商品として捉え、その商品の構成比率を40%に設定しています。これは他店と比較すると圧倒的に多い商品を変動させていることになるのですが、なぜこのような仕入れが出来るのでしょうか。
 
『その折々で最も安い商品を素早く仕入れていくためには、現場に仕入れ権限がなければ即断即決は無理だし、その作業量を考えれば現場の負担も大きい。だが、安く仕入れる努力をしないで、お客さまに高い商品を買わせるという形でツケを払わせるのは、本来あってはならないことだ。第一、流通のプロとして恥ずかしいではないか。』
 
このように安田氏は徹底してお客さま目線を貫いています。このサービス力があるから、ドン・キホーテは一流の店舗、一流の企業になれたのではないでしょうか。
 
『だいたい、スポット商品はもちろん、定番商品でも仕入れ方法ひとつで商品は安くも高くもなるのだ。ドン・キホーテでは、そのノウハウを安く仕入れるための「5つのセオリー」として全員が徹底実行している。それをご紹介しよう。
まず、「クイックレスポンス」とは、仕入れ先からの売り込みに対し、素早く回答することだ。結論を出すのに時間がかかると、その商品が掘り出し物であればあるほど、他へ流れてしまう可能性が高くなる。みすみすチャンスを逃しているわけだ。商談に来た人はお茶を飲みにきたのではない。お茶より結論だ。でも、ドン・キホーテではちゃんとお茶ぐらいは出しているからご安心を・・・。』
 
※下記著書より一部抜粋
著書:流通革命への破天荒な挑戦!―ビジネスの原点は「常識」を疑うことだ