ドン・キホーテは流通小売業界において様々な施策を試し、その施策が見事にお客様に突き刺さったことにより大きな発展を遂げてきた店舗であると思います。また、ドン・キホーテは安田氏が言っている通りなのですが、流通業界の経験がなく、そのノウハウの全てを自分たちの考えで構築してきました。
そのため、常識破壊を行うような仕組みも平気で構築することができたのだと思います。また、その全てがお客様の為にという前提があることによって、お客様からの支持を得ることができたのではないでしょうか。今回のブログでは、お客様を満足させることができているドン・キホーテの仕組み「サムシング・ニュー」について複数回に渡って説明をしていきたいと思います。

『人間は、飽きる動物である。私自身、子供の頃から集中力がない、飽きっぽいといわれ続けてきたが、程度の差こそあれ、人は飽きてしまうものだ。たとえは悪いが、どんなハードなAVでも何度も観るという人は少ないだろう。セックスという人間の最も原初的な欲望に対してですら、風俗店のあの次から次へと繰り出してくる奇抜なアイデアの数々を見れば、いかに人間が飽きっぽく、目新しいもの好きであるかが、よくわかるというものだ。』

確かに多くの人は何かしらが同じものが続くと飽きてしまうのではないでしょうか。これは飽きっぽいという性質というよりも、全ての人間は飽きてしまうものだという認識を持つべきなのではないでしょうか。

『今、目新しさといったが、人間の感じる面白さとは、この「目新しさ」なのではないだろうか。何度やっても飽きない、というのはその度、その度に新発見、つまり目新しさを見つけられるからで、「奥が深い」というのは、言葉を換えれば、この目新しさの発見なのである。』

目新しさは流通小売業界だけに言えることではありません。他の業界や他のエンターテインメント施設などにおいても言えることだと思います。この目新しさがあるからお客さまは飽きずに遊ぶや充足を得ることができるのです。

『この面白さ、つまり目新しさをビジネスシーンで考えてみて欲しい。いうまでもなく商売は持続である。寅さんのように旅から旅への商売ならいいが、1ヵ所で店を開いていて、なんべん来ても面白いと思ってもらうには、どうすればいいのだろうか?パチンコ店みたいに毎日新装開店とはいかないから、何かで目新しさを「演出」しなくてはならない。』

ビジネス的に考えても目新しさを持ち続けることは非常に良いことだと思います。お客さまに飽きられてしまったのではうまくいく商売も上手くいかなくなってしまうのではないでしょうか。

※下記著書より一部抜粋
著書:流通革命への破天荒な挑戦!―ビジネスの原点は「常識」を疑うことだ