ドン・キホーテを創業するまでに、安田氏は小売業を一回、卸売業を一回ほど運営しています。この事実を知っている人はあまり多くないかもしれません。しかしながら、このような過程があり、そこでビジネスのヒントを得ることが出来たから今のドン・キホーテがあるのだと思います。本日は、このドン・キホーテを形作る安田氏の過去の体験についてご紹介したいと思います。

 

『商売のヒントを鵜の目鷹の目で探していた。そのときひらめいたのが質流れ品を売ることだった。これなら、仕入れも安くて少ない元手でもできると思ったのだ。ところが、始めてみると、質流れ品や通称バッタといわれる金融品の業界はとにかく一筋縄ではいかない世界。先方の口車に乗って高い売れない商品ばかり仕入れて、何度も倒産寸前の目にあった。』

 

なんども倒産の憂き目にあったと言うのは、決して誇張した話ではないと思います。みなさんが思っている以上に企業というのは簡単に倒産します。売り上げを創出できなければ、支払いが膨らむ一方なので、この点を心のそこから理解していないとあっという間に失敗してしまうのです。

 

『しかし、新聞拡張員といい、バッタ屋といい、ここで目にし、体験したことは大きかった。それは人間の幸せは地位でも名誉でもなく、本人が何によって幸せを感じるか、ということであり、そのモノサシは各自各様、世間一般の常識で考えているようなものではないことに気づいたことだった。』

 

このような様々な体験を通して気づくことができるのが安田氏の経営者として優れている特徴ではないでしょうか。多くの人がその情報に触れたとしてもなんてことのない情報として処理をしてしまう内容を、きちんと良いものであると認識し、後々に生かすことができるから、多くの体験を通して学んでいくことができる企業が出来上がったのだと思います。

 

『また、いわば世間の常識が通用しない人との付き合いで、理屈が通らない、理屈では相手とコミュニケーションできない世界にいて、目いっぱい完成を磨くしかなかったことも今のビジネスに役立っている。

理屈で相手に訴えてもダメだ。感性を磨いて相手の心の動き、欲求をキャッチすること。これが小売業にとっては最も大きい武器になることを学んだのだ。』

 

※下記著書より一部抜粋

著書:流通革命への破天荒な挑戦!―ビジネスの原点は「常識」を疑うことだ


イメージ 1








クリックをお願いいたします。
https://blog.with2.net/in.php?1652798
https://business.blogmura.com/ryutugyou/