ドン・キホーテは流通小売業として、新しい時代に定着するサービスを切り開いた企業ではないでしょうか。今までの面白みの欠如していた小売店舗にエンターテインメント性を持たせ、新しい顧客層の開発を行い、目的消費を一般としていたお客様に対し、時間消費型の店舗サービスを提供することに成功した企業だと思います。そんなドン・キホーテは店舗の開発から業態を開発するというステップを経て、今は商品を新たに開発するフェーズに入っています。今回のブログではこの点について詳しく記載をしていきたいと思います。

 

『さらにそうした文化の担い手という観点に立つならば、われわれ小売業の活動領域はそれこそ無限に広がっていく。

言うまでもなくその最大の強みは、直に大衆に接し、彼らと価値共有し得る最先端の空間(売り場)が所与のものとしてあることだ。そこでは、まだまだいろんな実験ができるし、業態創造による新たな市場創出の可能性は無尽蔵である。』

 

この売り場を最先端のチャレンジ空間として捉えていること自体、ドン・キホーテが面白いと一般消費者から思ってもらえるポイントになっているのではないでしょうか。今までも数多く紹介してきましたが、ドン・キホーテの主語は顧客になっています。顧客が面白いと思わないことはしない、顧客が幸せであると思えることをする。そういう企業としてのコンセプトがあるからこそ、顧客にとって良いことをし続ける売り場でいようとするのではないでしょうか。それは顧客の心理の変化に常に対応しようとする姿勢の表れであり、時代の変化について行こうとする姿勢の表れではないでしょうか。

 

『そんな思いも込めて、私は最近、社内で頻繁に「これからは店舗開発から業態開発、さらには商品開発の時代になる」と言っている。この節の冒頭のチェーンストア論ではないが、“成熟国家ニッポン”における、単なる多店舗化の時代はすでに終焉している。明らかにこれから問われるのは、量(店の数=店舗網)ではなく質(店の中身=業態とMD差異性)だ。

 

店舗に何が置いてあるか、極論を言うとこれが良いものであれば、ユーザーはそこに足を運ぶのだと思います。もちろん、流通企業としてその良いものを選定するフェーズが過去になければ良いものを自分の手で作ってしまおうなどとは思わないと思います。

 

『いずれにせよ、流通小売業の地位低下などとんでもない。まったく逆で、日本の流通小売業の将来はまさにバラ色なのである。』

 

※下記著書より一部抜粋

著書:情熱商人—ドン・キホーテ創業者の革命的小売経営論
 
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