東京六人組、みなとみらいランチタイムコンサートに行ってきました。

ホールは、みなとみらいホールでした。

以前から聴く気満々だた東京六人組、やっと聴くことができました。

メンバーは

Fl　上野由恵・Ob　金子亜未・Cl　金子平・Fg　福士マリ子・Hr　福川伸陽・Ｐ　三浦友理枝

今日のObは、産休中の荒さんのピンチヒッターで金子亜未さんでした。

プログラムは

ブラームス　ハンガリー舞曲1番・5番・6番

磯部周平　　きらきら星変装曲

プーランク　六重奏曲から第1楽章

ラヴェル　　ボレロ

アンコールは、ビゼーの「アルルの女」から「ファランドール」でした。

平日昼間のランチタイムだけに、誰もが知ってる曲を楽しく聴かせてくれました。

まぁ、プーランクを誰もが知ってる曲、というのは語弊があるかもしれませんが、この楽器構成で演奏できる数少ない曲ですから東京六人組のFanならだれもが知ってる曲といっても良いのではないかと思います。

今日の発見は「ホルンは打楽器も兼ねている」でした。

最後のボレロ「スネアドラムをどうするんだろう？」と思ったら、Obの金子さんが膝の上に小さなプレート置いてリズムを叩き始めました。

「だよね」と思ったら、福川さんがホルンの吹き口を掌で叩きます。

これが見事なリズム楽器の役割を果たしていました。

アンコールの「ファランドール」でも、アッチェランドしたリズムに切り替わるところで、再び「打楽器ホルン」が登場、見事にリズムを刻んでいました。

金子さんといい、福川さんといい、超一流の演奏者ですから当たり前なんでしょうが、刻むリズムの正確さに、失礼かもしれませんが「凄い」と感動しました。

きっと金子さんが同じダブルリードのFgを吹いても上手いんでしょうし、福川さんがTpを吹いても一流の奏者なんでしょうね。

もう一つ思ったことは、ピアノのポテンシャルの大きさです。

それは先日の小山さんのコンサートでも、直江さんのコンサートでも感じたことですが、ピアノが加わることによって、音楽の幅や広がりが一気に大きくなり、スケールの大きな、可能性が沢山ある演奏に変わります。

もちろん、無伴奏でも、弦楽器だけのデュオでも、大きく広がる音の世界はありますが、ピアノが入ると一気に華やかになります。

弦楽四重奏の重く、落ち着きのある、渋さも魅力ですが、ピアノが加わることによって、一気に明るく、華やかさを増すピアノのポテンシャルを改めて見直しました。

だからと言って、ピアノのソロリサイタルが明るく華やかばかりとも言い切れません。

ベートーヴェンのピアノソナタ30～31番のコンサートなんて、ホールを出る時はどんよりした気分になることもあります。

東京六人組を聴いて、改めて思うのは、アンサンブル、というものの素晴らしさです。

例えピアノでも単体の楽器だけでは出せない、音楽の豊かさや広がり、奥深さ、お互いをリスペクトするところから出る濃密な音の絡み合い、オケのコンサートとも、器楽のコンサートとも、違った味わいを感じることができました。

3回連続、室内楽のアンサンブルのコンサートでしたが、それぞれに違った、それぞれの素晴らしさが感じられる、身近な仲間たちと作り上げる、オケのコンサートは一味違う世界を味わうことができました。

東京六人組、また機会を逃さず聴きに行こうと思います。