高関健指揮、東京シティ・フィルハーモニック交響楽団のコンサートに行ってきました。

ホールは、ティアラこうとうでした。

2回目のシティ・フィル、今日のお目当ては「MINAMI」に表記を変えた吉田南さん。

プログラムは

メンデルスゾーン　序曲「フィンガルの洞窟」

ブラームス　　　　ヴァイオリン協奏曲（ソロ　MINAMI）

シューベルト　　　交響曲第6番

アンコールはヴァイオリンソロで、ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフの「無伴奏ヴァイオリンのための組曲」第6番から「Allemande Courante」という、初めて聞く作曲者の初めて聴く曲でした。

高関さんのプレトークを聞きながらプログラムを捲っていて「ガーーーン」、竹山さんが3月末で退団していました。

「竹山さんがいるなら」と聴く気になったシティ・フィル、最大のインセンティブが無くなってしまいました。

ホールは、1,300人の中ホール、オケは山台を使わず1stVnの最後尾の2人以外全員が平舞台です。

配置は対向配置、1stVn・Va・Vc・2ndVn、上手にCbでした。

木質主体の温かみを感じる中規模ホール、大人しく優しい音が響きます。

お目当てのブラームス、第1楽章のカデンツァはお馴染みのヨアヒムではなく、吉田さん自らが作曲したオリジナルでした。

第1楽章のモチーフを生かしながら技巧に富む部分と抒情的な部分が絡み合うとても素晴らしいカデンツァでした。

第1楽章が終わったところで数人が拍手をしたのですが、気持ちがとっても良くわかりました。

一緒に拍手を送りたくなる素晴らしい演奏でした。

MINAMIさん、登場したり拍手に応える時は、シャイで、まだ幼さを感じさせます。

でも、一旦ソロになると、丁寧で濃密で迫力満点のヴァイオリンを聴かせてくれます。

粗削りではない力強さ、硬くなり過ぎない柔軟性、正確な音程、豊かな響き、申し分のない、素晴らしいソロでした。

次の神奈川フィルとのリゲティも楽しみです。

続くシューベルトは、ベートーヴェンよりも後に書かれた曲なのに古臭さを感じました。

卒なくまとまってはいますが新しさが全く感じられない曲でした。

シューベルトの交響曲では「未完成」「ザ・グレート」以外では稀に「4番　悲劇的」を目にするぐらいでそれ以外の曲を見ることはほとんどありません。

生で滅多に聴けない曲、という意味では貴重な体験だったかもしれません。

高関健 ＆ シティフィル

高関健＆シティフィル