藤岡幸夫指揮、日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました。

ホールは、杉並公会堂でした。

平日金曜日のマチネー、この顔ぶれ、このプログラムなのに、ホールは6割ぐらいの入りでした。

しかもご年配の方ばかり。

荻窪ですから集客には苦労するでしょうねぇ～。

みなとみらいホールの平日夜のコンサートもガラガラですからねぇ。

プログラムは

福島弘和　　　　　交響詩「鼓吹の桜」（管弦楽版世界初演）

リスト　　　　　　ピアノ協奏曲第1番（ソロ　横山幸雄）

チャイコフスキー　交響曲第4番

アンコールは、ピアノソロでシューマンの「献呈」、オケでグリーグの「過ぎにし春」でした。

最初の世界初演、とっても聴き易い曲でした。

メロディーラインがしっかりして、和音も違和感なく、調性もはっきりとしています。

杉並区区政施行90周年記念曲、という委嘱なので区民の皆さん誰が聴いてもわかりやすく親しみやすい曲を作ったんだと思います。

杉並にフランチャイズを置く日本フィル故のプログラムでした。

続いてリスト。

頭の中では「清水和音さんのソロでショパン」を聴くつもりでいました。

ところがお馴染みのベストを着て横山さんがステージに現れたのでビックリ、でも頭の中では「ショパンだもんね。清水さんは記憶違いでスペシャリストの横山さんだったんだ。」と納得していました。

そして藤岡さんの棒が振り下ろされると「えっ！リスト！」。

入口に掲げられてる今日のコンサートのポスターも見てなきゃ、もらったプログラムの開かないまま、ソリストばかりか曲目までしたまま演奏が始まったのは久しぶりでした。

力強い打鍵で豪快に、でも細部は繊細に磨き上げられた、ダイナミックとエレガンスが共存するとっても素晴らしい演奏でした。

久し振りでしたが横山さんのピアノ良いですねぇ～、また聴く機会を作りたいと思います。

休憩を挟んでチャイ4。

破綻のない、とても充実した演奏でした。

冒頭のHrからTrb、Tpまでパワー溢れるとても素晴らしい出だしでした。

弦が入るところでテンポを遅めにして第1楽章・第2楽章はじっくりと聴かせてくれました。

そしてパワフルな第4楽章、とっても豪快な演奏で突き抜けるような解放感に浸るエネルギッシュなエンディングでした。

今日の日本フィル、こんなに鳴るんだっけ？、と思ってしまいました。

指揮者との相性と相俟っていろんなものが引き出された演奏だったと思います。

アンコールでは藤岡さんが簡単な曲目解説＆演奏方法の解説をして下さり、とても興味深く聴くことができました。

解説を聴いてなきゃ、Vnが駒の近くを弾く音は雪解けを表現してる、なんて絶対に気付きませんし想像もしません。

「駒の近くを弾く」はグリーグの指示なのかもしれませんがアンコールピースの短い曲でもスコアを読み込むって日頃の勉強の大変さを垣間見せてもらったような気がします。

藤岡幸夫 ＆ 日本フィル

藤岡幸夫＆日本フィル