旅行記でも書こうと思っていたのですが、お薬について記載していきます。
昨年に日本国内でデュシェンヌ型筋ジストロフィーを適応症とした遺伝子治療薬が承認されましたが、海外における有害事象もあり、保険収載・発売に向けた議論がペンディングになっていました。先週、中央社会保険医療協議会で保険収載を認める方向で進めて良い、となりました。
実際に供給されるのはもう少し時間が必要でしょうが、先行して発売された米国では、現在のレートで約5億円(1症例あたり)の価格がついていることもあり、日本での薬価設定が注目されています。本格的な報道はまだありませんが、先週の中医協の方針決定については一部報道があり、インターネットニュースにも早速、賛否両論コメントが付いています。
国内最高薬価のゾルゲンスマを超える数億円の薬価が設定されることは間違いなさそうで、実際に薬価が決まれば様々な論調で報道やSNSによる発信がされるでしょう。これは、この薬に関係がある人々にとっては大きな試練になります。応援の声もあれば、差別にもあたるような心ない言葉も降り注ぐはずです。
これを耐え切るのは相当な精神力が必要になりそうで、心身のバランスを崩すような方も出るかもしれません。SNSはコントロール困難と思いますが、少なくとも報道関係者の皆様には、煽ることのないバランスの取れた対応をお願いしたいですし、厚労省にも十分なケアを望みたいです。
しかし、限りある医療資源と保険財政の中で、コストが捻出されるのも事実。自分自身も、この難病に縁がない環境ならどう感じたのだろうかと自問自答しておりますが、正直答えは見つかりません。
この薬によって幸せになる人が少しでも増えるよう、また、新たな治療手段の開発が一日でも早く進むよう、心から願っています。