学校でも、地域でも有名。

何か行動を起こせば、大問題に発展し大人に叱られてばかりだった

ケースがいました。

 

男児が小学生だった時、夏休みなどの長期休みになると、誰よりも早く来館し、閉館するまで遊んでいたお子さんでした。

 

その当時、

「オレ、夏休みとか大嫌い。」とよく言っていました。

長期休みになると、休みが嫌いだと言っていた彼は、中学生になった時に言ったことが

 

「家族旅行って、楽しいのかね。意味なくねぇ~」

でした。よくよく彼のことばに耳を向けていると、家族旅行なんてしたことないし・・・でした。

 

お母さんはシングルで、子どもに食べさせて生活をすることが精一杯だったと思うのですが、家族旅行ができたかどうかが問題なのではなくて、彼の話を聞くことができていたのかなと思う場面があったことを記憶しています。

 

同じ家に住んでいるけど、親子が顔を合わすことが少なく、1日1回顔をあわせられるか、どうかという状態でした。なので、私たちがいる場所に来ることで、話を聞いてもらう、会話をするということを成立させているのだろうと思っていました。

 

完全に放置子だったのです。

 

役所と連携をしながら、子どもの様子を見ていましたが、心配していたことが次々に現実になっていくという、関わっていても無力さを痛感するしかなかったという状態でした。

 

高校にも進学できずでした。

 

ちょうど受験の時期になった時、彼とつるんでいた仲間が、次々に彼の元から離れていきました。

受験となると、素行の問題で高校進学を棒に振るわけにはいかないというところでしょうね。

この時期、子どもたちのグループも変化を感じる時期でもあります。

 

今まで、一緒に悪さをしていた仲間が、誰もついてこなくなったあたりから、後輩が仲間として選ばれていきます。

後輩は、相手が先輩なので、面白がって悪さに付き合ってみますが、地域で騒ぎになるような羽目の外し方だったので、補導されるかもしれないという判断ができる子は、段々、離れていきました。

一つ下の後輩も、一緒にいるとろくなことにならないと離れていくと、次は、更に下の後輩にいきます。

 

中1と中3では、判断力も大きく違うんですよね。

小学校を卒業したばかりの子どもと、高校生になろうとしている子どもとは、レベルがまるで違うのです。

 

中1の子たちは、先輩が自分たちと違う次元で悪さをするのが楽しくて、付いて行ってしまいます。かなり大目玉を受けて、事の次第を理解するという感じでした・・・。

やっぱり幼いのです。

先輩がやっているから、大丈夫なんじゃん?みたいな、変な安心感もあるようで、ダメなものはダメなんだよむかっ

の繰り返しでした。

 

高校の年齢に達しても、自分は高校に行かないわけですから、何をやっても怒られないしという開き直りもありつつ、後輩としか遊べなくなったという部分は、辛さもあったようでした。

 

周囲はとっくに、悪さをする状況を卒業しているのに、後輩を引き連れて同じ生活を継続していくということに、後輩たちからは痛い先輩と呼ばれるようになっていました。

その噂が耳に入ると、もの凄く怒り飛ばしていましたが・・・。

 

それが現実なんだよ、と思う行動ばかりを続けていました。

 

この事件の容疑者も、似たような先輩、後輩の仲だったのではないかなと思いました。

21歳だけれど、つるんで悪さ(脅し、カツアゲ)をすることが辞められなかったのではと・・・。

 

楽しい仲間たちだったのかも知れませんが、その仲間の誰かが正直に話しをした人がいるということですよね・・・。

 

今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。