母親の育児放棄により、妹を殺めてしまった17歳の兄の保護処分が決まりました。

通常、未成年が殺人を犯した場合は逆送されることになりますが、今回は、保護者にも責任があること、その無責任な保護者の元に返した後の対応が不十分であったことが、責任を一人に負わせることは酷だと判断されたとのことでした。

 

*逆送とは、少年事件において、様々な事情(非行歴や心身の成熟度、性

  格や事件の内容等)を考慮して、保護処分ではなく刑事処分が妥当であ

  ると家庭裁判所が判断した場合に、その事件が家庭裁判所から検察官

  に送り返されて成人と同じ刑事裁判にかけられること。

 

幼少期から兄妹が別々に児相に保護されており、家庭復帰したものの母親は7日間帰宅しなかったことが確認されています。

 

母親が望んだ家庭復帰は、子どもたちとの生活を望んだというより、17歳の兄を人手としてもくろんでいたからではないかと思えてなりません。

7日間も、兄にお金を渡して兄妹だけの生活をさせていた母親。

児相が保護をした後の家庭なのに、7日間も大人の目にとまらなかった事態。親の身勝手で、保護者の役割を押し付けられた兄。

環境が可哀そうだったから妹に手をかけていいとは思いません。

この母親のもとに生まれてきたことで、保護者として振舞えない大人がいること、その大人のもとでは通常の生活が難しいことを知らしめたかなとは思うのですが、少年の背負ったものは重すぎます。

 

大人とひとことに言っても、家庭とはどんなものなのか経験していない大人もいるのです。この無責任な保護者も、自分の育ってきた家庭では、同じように放置されて、やれてきたという経験の持ち主なのかもしれません。

 

彼が今後の経験の中で、家庭がどんなものなのか体験できたらいいなと思います。

 

こういう悲惨な出来事が、二度と起きませんように・・・

 

今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。