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薬剤師免許を持っているけど
辞めてもいいの?
違う仕事に興味を持ってしまった

 

薬剤師免許を持っていると、

薬剤師として働かなきゃと思いがちです。

 

ですが、薬剤師の仕事を続けていると、

 

 

 「ずっとこの仕事でいいの?
もっといろんな仕事でいろんな経験をしてみたい!」

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という願望を抱くかもしれません。

 

意外にも、薬剤師の活躍する場は多く、薬剤師としての資格や経験を活かして、

別の仕事に転職することは、そんなに珍しいことではないようです。

 

今回は、薬剤師が就職・転職するときに選択肢に入れても良い、

違う仕事を紹介します。

 

 

  薬剤師免許保有者が就職する施設・業務

 

前述したように、薬剤師は医療施設以外でも活躍の場が多くあります。

 

厚生労働省の調査結果から

 

  • 薬局の従事者 58.7%
  • 医療施設の従事者 19.1%
  • 介護保険施設の従事者 0.3%
  • 大学の従事者 1.6%
  • 医薬品関係企業の従事者 12.1%
  • 衛生行政機関又は保健衛生施設の従事者 2.1%

令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」より

 

とあります。

 

やはりほとんどは、医療になにかしら関係のある職種ではありますが、

必ずしも薬剤師として調剤業務などに従事している人ばかりではないということがわかります。

 

また、ここで気になるのが、この中に含まれない6%の人たちです。

 

少数ですが、医療に関係のない職種に従事されている可能性がありますね。

 

 

  薬剤師としての経験や資格が活かせる仕事

 

薬剤師の資格が、実際に必要でなくても、

専門知識や経験が活かせる職業はたくさんあります。

 

 

 医療情報担当者(MR)

医薬品企業に勤め、自社で開発した医薬品の情報提供をして、病院や薬局に自社製品を採用してもらうことが主な業務です。

 

薬剤師免許は必要ありませんが、薬に関する知識をかなり必要とするため、薬剤師になるために学んできた知識が非常に役立ちます。

 

高いコミュニケーション能力に加え、自社製品を採用してもらうためのプレゼン能力も必要とされます。

 

こんな人におすすめ

 

・人と話すことが好き

・自分のおすすめを人に説明できる

・売り上げなど目標達成に意欲を見せられる

 

 

 治験コーディネーター(CRC)

治験に必要な書類の準備、患者さんのスクリーニングなどを行い、医療機関や製薬会社、被験者などのサポートをします。

 

被験者に治験の内容を説明し、同意などを得る役割もありますので、服薬指導などで患者さんと接するのと感覚が似ているかもしれません。

 

また、治験中は有害事象などが起きていないかのチェックや、データをまとめることもします。

 

医薬品企業や医師などと連携して、新薬の開発に携わることができます。

 

こんな人におすすめ

 

・新薬の開発に携わりたい

・事務作業が苦でない

・臨床現場で働きたい

 

 

 研究職

製薬企業はもちろんのこと、食品メーカーや化粧品メーカーなどでも働けます。

 

製薬企業の研究職は、病気の原因を調べ、新しい薬効成分を見つけたりします。

 

食品メーカーでは、食品の安全性を調べて、品質を管理。

 

化粧品メーカーでは、新しい成分を調べたり、自社製品の品質を管理します。

 

ただ、研究職は企業の商品を管理する重要な部門なので、採用の倍率が高く、転職の難易度が高いです。

 

こんな人におすすめ

 

・地味な作業も根気よくできる

・医療の発展に貢献したい

・企業の商品作りに貢献したい

 

 

 公務員薬剤師

薬事行政機関、保健所などでの衛生管理などの業務に就きます。

 

薬剤師免許のほかに以下のような試験にも合格する必要があります。

 

【国家公務員薬剤師】

  国家公務員試験

【地方公務員薬剤師】

  地方自治体の実施する採用試験

【麻薬取締官】

  厚生労働省が実施する採用試験 

   ・国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)「行政」または「電気・電子・情報」の第一次試験の合格者

   ・麻薬取締官として職務執行に支障のない健康状態である者

 

薬剤師免許を取得するのの大変だったのに、その上追加で試験をしなければならないのは大変です。

 

しかし、比較的収入が安定しており、住宅手当・扶養手当などの福利厚生も充実しているという魅力も。

 

生活の安定や薬事関連の業務に興味がある方にお勧めです。

 

こんな人におすすめ

 

・薬事行政に関わりたい

・生活の安定を重視したい

・違法薬物の取り締まりなど社会に貢献したい

 

 

 

 医療コンサルタント

医療機関の経営について、適切にアドバイスを行ったりし、経営がより良い方向へ進むよう提案する仕事です。

 

医療業界での業務経験があり、内部事情が分かったほうが良いので、医療系の資格者に声がかかることがあります。

 

実績を上げれば高収入も期待できるため、経営に興味があるならコンサルタントを目指すのもいいでしょう。

 

ただし、経営に関する知識は必要です。

 

今まで医療関係の勉強ばかりしてきたという方は、経営に関する知識をしっかり勉強することをおすすめします。

 

 

こんな人におすすめ

 

・医療業界の経営に興味がある

・フラットな見方ができ、アドバイスできる

・コミュニケーションが苦でない

 

 

 その他

 

薬科大学の教員

薬学部の教員として、学生の教育をする。

薬剤師予備校の講師

薬剤師国家試験の合格を目指している学生向け塾講師

メディカルライター

医療情報や薬学関係の文章を執筆する

医薬品卸

医薬品卸企業で、医薬品の品質管理などを行う

 

 

 

  医療系以外で就職したい

もちろん医療系以外の職種への転職も可能です。

 

薬剤師免許を取るほど勉強してきたのですから、あらゆるジャンルの職種に就いたとしても、活躍できることでしょう。

 

しかし、医療業界というのは多少ほかの業界に比べて、雰囲気が違ったり、医療業界では当たり前とされていたことも、一般企業に入るとそうでないことも多々あります。

 

今まで薬剤師として医療業界でしか就職したことがない場合、一般企業に就職してそこの雰囲気に慣れるのに多少時間がかかるかもしれません。

 

私は、大学卒業後、調剤薬局薬剤師として就職し、結婚して退職しました。

 

子供も手がかからなくなったタイミングで、病院の事務職に就職したのですが、同じ医療業界なのに、ドクターが言うことがすべてで、他の意見は通りません!といった雰囲気に、どうしてもついていけませんでした。(クリニックによって雰囲気は違うと思いますが)

 

一般常識が通じないようなところは少なからずあると思いますので、医療業界以外に転職する際は、医療業界での常識を常識と思わず、業務に就かれたほうが良いかと思います。

 

また、やはり専門職のほうが収入が高い傾向にあります。

 

薬剤師以外の職業に就かれると、一時的に収入が下がるかもしれないことも、頭の片隅に置いておきましょう。

 

 

 

 

 

ととのうみすと