Carcharodontosaurus saharicus
Tegana Formation, Ksar-es-Souk Province, near Al-Taouz, Morocco
(ラベル原文ママ)
歯冠高:60.6mm 歯冠幅:29.2mm 歯冠厚:13.3mm CBR : 0.46
先日のミネラルショーで入手したもう一つの歯です。
歯冠のフォルム、厚さ、装飾等の形態的特徴は、Carcharodontosaurus saharicusの側歯として矛盾はありません。
この歯の特徴は歯尖部が大きく摩耗している事です。
手持ちのカルカロ歯にはここまで摩耗している物がなかったのでお迎えしました。
未摩耗の歯も良いのですが、食餌の痕跡が残った歯も大好物です^^
では、簡単に形態をご紹介します。
左より、舌面、近心面、口唇面です。
遠心縁は比較的直線的で、薄い歯冠(CBR:0.46)です。
近心縁です(近心 - 舌方向から)。画像右はそのズーム像です。
カリナは鋸歯状で、その周囲には発達した辺縁のシワ( mun ) を認めます。
また、歯冠溝 ( ids )も明瞭です。
遠心縁、舌面(画像左)と遠心面(画像右)からの像です(倍率違います)。
鋸歯と鋸歯の間には基部に向かう発達した歯冠溝 ( ids )を認めます。
鋸歯は亜四角形~亜長方形のように見えます(C. saharicus は亜四角形と言われています)。
次に歯尖部の摩耗痕です。
口唇面(画像左)と舌面(画像右)の歯尖部です。
どちらの面にも摩耗痕を認めます。
これらは、数、大きさ、形、角度が異なります。
上からの像です(左が近心側)。
舌面の歯尖部です。
摩耗痕の表面にもバリエーションがあります。
凹凸や縦方向のスジがある部分と、平坦な面が混在しています。
摩耗痕のズームです。
部位によって表面の構造が違います。
同じ部分でも角度や光の当て方を変えると見え方が違ってきます。
さいごに
獣脚類の歯には摂食に関する痕跡が認められ、摩耗ファセット(wear facets : wfa )や、剥離面(spalled surfaces : sps )と呼ばれます。
これらは、歯と歯の接触や、歯と食物の接触によって生じると考えられています。
(Schubert & Ungar 2005; Hendrickx et al. 2015)
この歯は先端が大きくすり減り、複数で形態の異なる摩耗痕が認められました( wfa や sps が混在していそうです)。
これらは、摂食活動の活発さ、餌の種類、顎内の位置、使用期間等が複雑に絡みあい生じるのかもしれませんね。








