辛い昼間、すがり付くように、たどり着いた先。

学生時代の同期、勤め先の同僚、人前結婚だった彼女。

彼女の声が聞きたかった。
疎遠にしていたのは、私の方だった。

彼女は、いつもキラキラしていて、優しかった。

そんな彼女を探した。

同窓会事務所でも、わからなかった。

彼女の彼は、法学部で、弁護士を目指していたはず。
弁護士事務所で、検索を繰り返し苗字だけ一致した所。

すがるように、電話をした。

応対の女性は、とても恐ろしかった。

絶望のショックで、動けなくなった。
ぐるぐると、捲し立てるように話す女性の声が、頭の中を回って離さない。

何時間も、へたりこんでいた。
自然に、カミソリが頭に浮かぶ。
助けてもらおうか。

然し、体か動かない。

動けないまま、苦しさを我慢していた。

勇気を出して、エイッと立ち、安定剤と睡眠薬を飲んだ。

これが、最善の方法だろう。
落ち着きを取り戻しながら、『人違いか…。』と思った。

端的に用件を誘導することもなく、私の言葉をさえぎった。
話すことが、仕事だった私には、理解出来なかった。私の心情など、関係なかった、事務所の収入につながらない話しは、切り捨て。
人を助けるのが、弁護士の仕事と認識していた私は、『あんな応対をしている人が、関わっている訳はない、人違いだ』

と、我慢しながら薬の世界に入った。

夜を待ち、スーパーに行った。

帰宅すると、○○東京法律事務所から、2回着信履歴あり。

飛び付くように、かけ直した。
電話の向こうは、話したかった、弁護士さんだった。
声を聞いた瞬間、彼だっ
!とわかった。
私は、突然の電話を詫び、用件を手短に話した。
電話の向こうからは、あなたの話を、『聞いていますよ』とゆう姿勢が伝わってきた。
『はい。』、『はい。』、と、受け止めながらの相づち。
昔と、ちっとも変わらない、優しく穏やかな微笑み。
ひしひしと、胸に伝わってきた。
『彼女に、電話するよう伝えます。』と、電話番号を教えてくださり、終話。

涙が溢れた。
氷を溶かす、温かい涙。
とめどなく、流れた。

心に氷を持つ者だけに、触れる何か。

電話の向こうから、伝わったのだ。

やっと、苦痛から解放された。


亡くなった、母の後見人も、こんな弁護士さんだったら良かったのに。

こんな弁護士さんだったら、人を救うことができる気がする。

『ОО東京法律事務所』には、法律的に困った時、力になってくれる、弁護士さんがいる。


私は、心を救ってもらった。