小学生の時、かなり不思議な体験をした私だが、その体験は中学時代まで続いた。やはり不思議な内容はタバコに関するものだった。
ある日のこと、中学一年生だった私に担任の教師が、隠れてタバコをトイレで吸うと不思議ない体験をすると言い出した。
「どんなことが起こるのですか?」
「やってみればわかる」
クラスのみんなの前で教師は言う。それも私に対してだけで、当時タバコを吸っていた不良(今で言うヤンキー)には言わなかった。
私は、それなら、という事で中学校から帰ると親のシケモクを拝借し、ライターで火を点け吸ってみた。
「不思議なこと起きないじゃん」
そう言ってトイレから出ようとした。
その時だった。
トイレのドアを開けた瞬間、ドット白い影が私の身体に入ってきた。
「え!」
それは白い影だったが、人の形をしていた。数十人は見えた。
「おお!」
私は強烈に驚いた。
もう一本、タバコを吸ったが、トイレではないのか、何も起こらなかった。次にトイレで一本吸った。やはり何も起きなかった。
その事を翌日クラスの前で言った。
「お前、タバコ吸ったのかよ」
「ああ、先生が吸えって言ったからさ。けど、本当に不思議だったぜ?」
この後、私はこの事を忘れてしまった。あれだけのことが起こった小学生のとき同様、この時も次の日には忘れた。
ただ、和服を着た髭を生やしたおじさんがある日校庭に来た。私が仲間と一緒に野球部の練習をしていた放課後、一年である私がグランド整備で後片付けをみんなでして帰る時だった。
「バカ」
グランド整備をらして帰ろうとする私たち野球部員に言う。
「バカ」
そう言って袴で走り出すのだが、袴につまづきながら、なおも振り返って、笑顔です「バカ」と言う。それはいかにも滑稽で、みんなは笑ったが、私一人笑えなかった。それは私がタバコを吸った重大性に気づいたからだ。
色々あるのは大学からだ。これは何が起きたのかは私は理解できない。
高校の時ほど親に死なれ悲しかったことはなかったが、高校の時には私が不思議な事を起こすのだから、私の中では悪魔が住み着いたのがこの時なのかもしれない。