静かになったバハイで、意を決して自分が口を開きました。

2人の気持ち、自分の決意をナナイにぶつけました。

彼女に通訳してもらいながら、ゆっくり話をします。


もし、彼女を日本にツーリストで招聘したら心配じゃないですか?

もし、結婚して長い時間、彼女がフィリピンを離れたら寂しくないですか?


質問しながら、何故だか涙が出てきました。


心配は無い。だって、donchanがいるんだから。

寂しいのは当たり前だけど、Lの幸せが1番。

結婚して家を出て行くのが寂しいのは誰の時も同じ。

ただ、Lは遠い所に行く事になるから。

もし、ツーリストで日本に行ったら、その時に結婚するの?
フィリピンには戻らないの?


反対にナナイから質問がありました。

この時、自分は、ナナイの顔をまともに見る事ができませんでした。

チラッと、横目に見ると、ナナイも目を拭っている様子。


もし、ツーリストで日本に来られても、その時には結婚しません。

1度、フィリピンに戻って、結婚はそれからと考えています。

結婚手続きをしてから、ビザが出るまでには、長い時間がかかりますし、

ちゃんと、ナナイには時間を作ります。

まだ、手続きを始める訳ではないですが、予定はちゃんと伝えます。

今回、この話しをしたのは、気持ちの整理をして欲しかったからです。


後で、彼女から初めて聞いたんですが、

やっぱり最初は、ナナイもアテ達も、
自分を信じていない訳ではありませんが、心配はあったようです。

でも、今までの2人のこと、彼女はみんなに話したそうです。

まだ完全に、という訳ではないと思いますが、

少しずつ信頼してもらえるようになったようです。

まだ、顔を合わせたのは3回だけです。

しかも外国人・・・。

今直ぐ、100%の信頼が得られるとは当然、思っていません。


自分は何度でも、ここに来ます。

Lの家族みんなが、自分にならLを任せられる。全てを委ねられる。

そう思ってくれるまで、何度でも来ますから。

どれだけ時間がかかっても、何度でも来ますから。


彼女の通訳を挟んでの会話なので、どこまで伝わったかは分かりません。

自分の想いを伝え、ナナイに気持ちの整理をしてもらいたい。

今回の渡比で、最大の目標にしていた事でした。


彼女と出逢った当初は、自分中心に物事を考える事が多かったのも事実。

世間体や見栄。

そして自分の家族の事ばかりを気にしていたように思います。

でも、結婚を真剣に考えるようになった今、少しかもしれませんが、

彼女側の立場に立って、考えられるようになった気がしています。


日本にいると、フィリピン人の悪さばかりが際立っているように感じますが、

日本人も、相当、悪い事をしている人がいっぱいいる。

自分の家族が不安なように、彼女の家族も不安なんですよね。

自分の両親に、全てを理解してくれとは言いませんが、

少しだけでも分かって欲しい。

そんな想いでいっぱいでした。






つづく。