協定価格 その1 | 告白!どんぶり勘定経営

告白!どんぶり勘定経営

中小企業支援法...信用保証協会のお墨付さえあればいくらでも借り入れできるようになりました。でも、ほんとに返済できるんですか?もし、返せなければ税金が使われるんですよ。中小企業のどんぶり勘定の実態を告白します。

売り上げの大部分をしめる立体駐車場の請負工事のことです。


ある大手企業( I  重工)から受注していますが、受注値段が決まる前に工事が始まります。


工事開始後1週間たったある日、FAXが送られてきて、見積もりの数字に二重線が引かれて別の数字が記入されていました。(約30%くらいの値引きです)


社長様はお怒りになって、電話を入れます。

「こんな値段でできるわけないだろう。仕事引き上げるぞ!」


発注担当の方はこう切り替えします。

「社長、協定価格があるでしょ、その書類に従って見積もりしてくれなきゃいけませんよ。この規模だと、○○工事はいくら、××工事はいくら...って書いてあるでしょ。それが決まりなんですから。」


社長は怒って受話器をたたきつけて電話を切りました。


ほんとに工事途中で止めて引き上げるの?と聞いたら、もう工事は進んでいるのに人道に反するからそんなことはできないとおっしゃいました。 工事開始1週間で赤字が決定した瞬間でした。