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どうも、どんべえです!

 

最近聴いてる曲に「百万本のバラ」がある。

日本では加藤登紀子さんがカバーされてる事で有名だ。

 

しかしその歌詞は、あらためて聴いてみると異様だ。

 

 

 

貧しい絵描きが女優に恋をした。

彼は自宅とキャンバスを売って街中のバラを買い、女優の滞在する部屋から見える広場をバラで埋め尽くした、というのが概略。

 

 

ストーカーという概念が無い時代の出来事を現代の感覚でとらえてはいけないけど、正直言って怖い。

100万本のバラをその女優が見て、本当に喜ぶと思ったのだろうか。

 

実際、歌詞には

「彼女は真っ赤なバラの海を見て、どこかのお金持ちがふざけたのだと思った」

とある。

ふざけた行為なのだ。

 

決して喜んでなんかいないし、それが絵描きのシワザだとも思ってない。

その出来事が気持ち悪かったのか女優は別の街へ行き、二度と彼がその姿を見る事はなかった。

なのに貧しい絵描きは孤独な日々を送ってるにもかかわらず、バラの思い出に酔いしれてる。

 

 

自分の事しか考えてない。

まるで不倫者のようだ。

 

 

女優がまともな人物だったからよかったものの、もし彼女も承認欲求の強い自己中タイプだと

「きゃー!あたちの為にこんなにもバラをくれたのダレ~?」

となり、二人は周りが見えない関係性に発展する恐れあり。

 

 

 

個人的には「一方的な愛の押し付け」という怖さが、この曲の魅力だと思う。

 

 

ヨヨミさんのカバーアルバムの9番目に韓国語版が収録されてるのだが、

イントロが流れた瞬間「バラの歌だ!」と気付いた。

 

それだけ魅力的な曲という事だ。

だからいろんな国でカバーされている。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに「百万本のバラ」は、「マーラが与えた人生」という曲のカバー。

 

マーラは娘に命を与えたが幸せをあげ忘れた、という悲しい歌だ。

大国にその運命を翻弄されてきたラトビアの苦難を暗示したものだとされる。

 

それをロシアの詩人がグルジアの画家ニコ・ピロスマニのロマンスを元に詞をつけ、モスクワ生まれの歌手が歌った事で大ヒットしたそうだ。

 

 

 

 

 

続く。