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ウチには不倫に関する物がまだ眠ってるかもしれない。
よく調べれば何か掴めるんじゃ？っていう資料がまだあるかも。
面倒だから放っておいてるけど。
６年前の今日。
水面下発覚などでさらに心を痛めつけられていた。
離婚になった時に少しでも有利になればと少し漁ってみた。
すると少年野球の保護者の名簿が出てきた。
PTAの記念行事の名簿は入手済みだったが、これは新たな発見だった。
名簿には両親のメアドが載っていた。
もし妻に動きがあったら、この人達全員に聞いてみよう。
「妻の不倫相手、ご存知ですよね」
と。
でもそれをやると、次男も傷付く。
とりあえず、いざという時の為に保管。
この名簿にはコーチの連絡先はあったが、監督のはなかった。
おそらくその監督…H氏が不倫相手。
まあ、自宅がわかってるから良いけど。
ちなみにこの時点ではまだ、H氏の存在を意識してない。
数日前に妹からその名を聞いていたが、点と点が結びつくのはもう少し先。
名簿を見て一番ショックだった事。
それは、ほぼ全員 両親のメアドが載ってた事。
シングルと思われる人が一人いるが、他はウチ以外みんな二人の連絡先が。
俺の名前なんて載ってない。
まるでウチもシングルみたいじゃないか。
少年野球の関係者には、独身だと偽ってたのかも。
そんな感じがしてたので、交流試合で保護者の皆さんに挨拶したんだけどね。
すぐ追い返されたけど。
俺なんてやっぱり存在しない事になってたんだろうな。
そう思うと心が苦しかった。
証拠や相手を特定する物なんて漁らない方が良い。
探したって自分自身が辛くなるだけ。
でも何もせずにいる事なんて出来なかった。
不安が次から次へと押し寄せて、居ても立っても居られなかった。
さらに傷付く結果が待ってるとしても、そうせざるを得なかったのだ。