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2018年8月1日(水)


過去記事は、こちら。

・キレた 前編

・キレた 後編


 

今思えば本当に些細な事だ。

でもそれまでに蓄積された不満、暑い中での仕事疲れや精神安定剤を飲んでなかったのも良くなかった。

塾で不在の次男のカップは用意してあるのに、俺のはリビングになかった。

 

なんでこんな風に無視されなきゃならないんだ。

俺はそういう扱いをされるべき人間なのか?


ついにブチ切れた!


麦茶はリビングにあったから、キッチンに置いたままのカラのカップを手に持った。
そして自分でご飯をよそり、カップを持った手を大きく振りながら食卓へ。


そのカップが、妻の後頭部に

コンッ

と、当たった。



妻は大げさに
「何なの!」ムキー
と、声を荒げた。





「いつもいつも
 無視すんなよ!
 淫乱女が!」





「!」プンプン





長男の目の前だけど、もうお構いなし。





「俺がいるの、
 わからないの?

 ここにいるよ!

 無視されるの
 嫌なんだよ!」





妻に限らず女性に手を上げるなんて小さい頃に妹と喧嘩して以来だった。
自分でも自制心が無さ過ぎてビックリだった。

ハッとして、震える手でカバンから薬を出した。
いつでも飲めるように、当時は精神安定剤を持ち歩いてた。

心療内科に行った事はまだ言ってなかったが、二人の前で薬を飲んだ。

妻はさっさと食事を終え、逃げるように二階に駆け上がった。




 

 

今思えば…

次男のカップを俺のと間違えたのだろう。

 

だけど当時は妻の行動すべてに悪意を感じた。

不倫されて心が砕け散ってたから、それは仕方のない事だった。