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6年前。
探偵に依頼をしてからの一週間は、生きた心地がしなかった。
バレたら費用が水の泡。
そして中絶の記録を発見した事で、頭の中は”妻”に支配されていた。
夜は全く寝られない。
食事は喉を通らない。
何もする気力がない。
時々襲ってくる吐き気。
誰かに話して、気持ちを軽くしたい!
でも誰にも言えない…
明らかに やつれた表情。
悟られる訳には いかないのに。
そんなある日。
珍しく妻が声を掛けてきた。
「話したい事があるんだけど…」![]()
中絶の記録が俺の手中にある事を知ってる。
その話をしたいのだろう。
「次の休みに、どこか別の場所で ちゃんと話したい」![]()
その日は調査日だ。
話し合いなんてしてたら時間がもったいない。
不倫相手と逢ってもらわないと困るのに。
それに、できれば調査結果が出てから あらためて話したい。
「ごめん…
今 仕事が忙しいし、気持ちの整理がつかないから来月まで待ってもらえないかな」
「うん…」![]()
そして数日が過ぎた。
6年前の今日は探偵による調査1日目だった。
2017年11月18日(土)
調査は12時からだったが、妻は昼前に出掛けたきり戻らなかった。
もし午前中から男に逢ってたら、証拠を掴めないじゃないか。
探偵さんは家を出たところから追うだろうから。
不安な気持ちで いっぱいだった。
昼過ぎ。
しばらくして妻は戻ってきた。
そしてスゴ腕の探偵達が外で見守る中…
夕方まで自宅で昼寝!
こうして調査初日は無情にも過ぎ去っていった。
探偵なんて雇わず妻の話を聞いてれば、こんなにも こじれなかったのかな…
「この後わかるけど…それは無いな!」![]()

