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過去の話。
なんで不倫を謝ってくれないんだろう。
好きだった覚えがないって本当だろうか。
きっと依存症で、おかしくなってるだけ。
治す為には間男を排除したい。
しかし相手は誰だろう。
Ｓさんだと思い様子を伺ってたが、どうも しっくり来ない。
多分 違うのだろう。
では、不倫相手は誰なんだ…
かなり焦っていた。
バレンタイン前だから相手に逢ってるかも…
そんな不安でいっぱいの日々。
前の週には美容院に行っていた。
前回ホテルに行ってた、クリスマス前も そうだった。
不倫相手に逢う前は美容院へ行くのかも。
でも、どうする事もできずにいた。
ま…オッサンの勘なんて当たらないだろう。
不倫依存から救う為、間男を排除したい。
でも相手の手掛かりがない。
ならば家族にもう一度目を向けさせるため、楽しかった日々を思い出させよう。
そう考えて、アルバムを引っ張り出した｡
家族写真は大量にあった。
どれもこれも、みんな笑顔だった。
俺も、子供達も、妻も。
全部ウソだなんて思えなかった。
次に、しまいこんであったフォトパネルを出した。
写真をスキャンしてデータを格納した。
そして一時間ごとに切り替わるようにした。
どうか、笑顔の日々を思い出してほしい。
夕飯の時間。
フォトパネルの事には誰も触れない。
そこには笑顔の家族がうつし出されてたが現実は無表情。
みんなに笑顔になって欲しいのに。
俺の想いとは裏腹に、家族写真なんて飾られて責められてると感じたんだろう。
最悪な反撃、始まる。
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