こんばんは!本日は、これからお産を控えている方へ、安産のコツをご紹介できたらと思います☺️

一般的に、お産って、痛いイメージがありますよね。お腹の中で、子宮の筋肉がぎゅーっと収縮するので、陣痛は痛いです。しかし、少しでもそれが短時間に済むなら誰だって短時間にしたいと思いますよね。一般的にはじめてのお産は12ー16時間、経産婦さんはその半分の時間の6ー8時間と言われています。陣痛が10分ごとにきた時から胎盤が出るまでの時間を言います。今日は分娩第一期と呼ばれる陣痛開始から子宮口全開大までのなかで、いかにいきみのがしができるか、そして、いかに楽に過ごすか、お伝えできたらと思います。

まず一つ目は、本能のままに動くことです。本来、野生動物がお産をする時、真夜中にひっそりと、他の動物に食べられないように木の影へと身を寄せて、産みます。人間はこの本能的な部分が残っているため、夜中から明け方のお産が多いのです。食べたい時に食べて、眠たい時に寝る!陣痛があるのに、眠るの!?と思われますが、私たち助産師は、陣痛と陣痛の合間に眠れそうなら眠りを促します。なぜなら、眠ることで体力が温存され、また次の陣痛で筋肉の疲労も回復され、お産が進みやすいからです。

次に、トイレは二、三時間ごとに定期的に行くことです。人体の解剖上、子宮の前には膀胱、子宮の後ろには直腸があるため、常に空っぽにしておくことがいいですね。ただし、子宮口の開き具合やお産の進行状況によっては、ご自身がトイレで力んでしまい、裂傷や墜落産を防ぐために、導尿などの処置に切り替えることもありますのでご了承ください。

三つ目に、身体を温めることです。冷えは大敵と昔から産婆さんが言うように、身体が冷えることで陣痛が弱まってしまったり、遠のいてしまっまりします。逆に、入浴やシャワー、足や腰を温めることで陣痛がぐんとよくなります。実際、産院でも、お産ギリギリまで入浴を促したり(※破水していないときのみ)、動けない時も足腰をホットパックで温めることをしています。ホットパックを使用する場合は低温やけどに注意してください。

※破水した場合は、入浴することで感染してしまうため、入浴、シャワーはできません。

次に、まだ余裕のある時はお散歩や階段昇降、スクワットのようにしゃがんだり、起き上がったり、身体を動かすことで、重力によって胎児の頭が降りてきやすくなるため、おすすめです。※先に破水した場合は、羊水流出を防ぐため、この限りではありません。産院へご確認ください。

次に、リラックスと呼吸法です。マタニティヨガをすでに受講されている方は、ご存知かと思いますが、筋肉をできるだけ、弛緩することが安楽への近道です。痛みがあるときこそ、身体をリラックスすることです。そこで、産院によっては、BGMを流したり、部屋の環境を整えたりして、リラックスを促します。自然に力が抜ければいいのですがなかなか緊張もあり力を抜くことができない場合、呼吸法を促します。ご自身で行うなら陣痛がある時に、深呼吸をし、吸うことよりも吐くことを意識しましょう。息を吐く時に全身の力を抜くようにすると効果的です。痛みがない時は何も意識せず普段の呼吸で大丈夫です。口の中の水分が失われるため、水分補給をこまめにすると良いです。そんな時、ストロー付きキャップにすると便利です。100均のものでも十分です!今コロナ禍で面会制限があるところが多いため、一人でも簡単に飲めるように準備をしておくと安心ですね☺️


※追記です。

いきみのがしに重要なお助けグッズを書き忘れました。いきみのがしで一番助かるのは🎾テニスボール🎾です!胎児の頭がいよいよ膣の方へとさがってくるとき、おしりの穴がものすごく痛くなるんです。そんなとき、テニスボールで押してもらうととても楽になります!人によってはお産直前まで座る時にテニスボールの上に座っていきみのがしをされる方もみえます!ぜひ活用ください!☺️


最後に、お産は、誰もが母子共に健康を願います。安産が何よりですが、帝王切開や、分娩が長引くこともあります。それは自然の流れの中で、母体と胎児にできるだけ負担が少ない方法をとっているのです。どんなお産も、一つ一つに意味があり、お腹の赤ちゃんが何かのサインを出しているのかも知れません。医師、看護師、助産師はそのサインを見逃さずに、常に最善の方法を探しながらお産の手助けをさせてもらっています。お産中、大きな声がでることや、お産中、きつい言葉を夫や周りに伝えてしまうことなど、全て、本能的な行動です。私は、そんな本能的なお産に立ち会えることの方が素敵で堪りません!こんなはずじゃなかったとか、バースプラン通りにできなかったなんて、何も恥じることはありません。どんなお産にも価値のある尊い経験だと思います。人生に数限りあるお産を、待ち遠しく楽しみにして、ともに乗り越えていきましょう!