●「ウクライナ・ゲート」:危機の本質

<塩原俊彦:高知大学准教授>ちきゅう座様より転載

 

ウクライナ危機の本質はナショナリズムを利用して、政権転覆を企てた米国という国家の相変わらずの帝国主義にある。「ウクライナ・ゲート」という事件がバラク・オバマ大統領によって引き起こされたのである。この事実から出発しなければ、今回の悲劇を理解することはできないだろう。

 

 

●「ウクライナ・ゲート」:米国関与の真相

<塩原俊彦:高知大学准教授>ちきゅう座様より転載

 

米国政府がウクライナでの政府転覆に関与していることはすでに指摘した。筆者の立場は、クリミアを併合したロシアはたしかに悪いが、選挙によって選ばれた政権を武力で倒す手助けをした米国はもっとずっと悪辣だというものである。だが、ロシアの帝国主義批判をする者はいても、米国や欧州連合(EU)による帝国主義を真っ向から批判する者はごく少数にすぎない。