因果の道理の話の関連で僕が思い出すのが、白人ラッパーグループ、ビースティーボーイズのMCAことADAM YAUCHですね。彼もまた数年間に及ぶ癌との闘病生活の末に数年前に亡くなっています。

ビースティー・ボーイズはビルボード1位、グラミー賞など長年に渡って第一線で活躍し続け、ロックの殿堂入りを果たしているスーパーグループです。
パンクやバンドサウンドを取り入れた、従来の黒人ラップとは異なるスタイルと奇抜なミュージックビデオなどで人気があり、その後Eminemなど後続のラッパー達のために道を切り開いたパイオニアグループでした。

MCAは、チベタン・フリーダム・コンサートなどを通じたチベット問題啓蒙活動を行っていました。彼自身が仏教徒であり、チベット問題について啓蒙するためにコンサートや基金を開設するなど、活動家としても重要な役割を果たしてきました。
中でも最も重要なものとして、チベタン・フリーダム・コンサートの開催があります。ビースティーズ以外にも、スマパン、レイジ、S・ユース、レディオ・ヘッドやU2など、錚々たる顔ぶれを集めて幾度も開催されています。

彼は、チベット仏教の中に我々が抱えている問題の解決をする鍵があると考えていたようですね。我々は利己的な考えから嫉妬や憎しみといった感情を持ち、他人を傷つけてしまうことがありますが、チベット仏教では、自分よりも他人の方が重要であると考えるため、慈悲の心を持って他人に接し、無私無欲であるようにと説かれているようです(他人を重視するという大乗仏教的側面には共感できますが、果たして無私無欲になどなれるのかという疑問は個人的にありますが。)。
そんな考え方に多くのミュージシャンが共感を持ったことで、チベタン・フリーダム・コンサートは成功したのかもしれません。

さて、以前ある音楽雑誌で、ビースティーボーイズのメンバーが(おそらくは彼であったと思うのですが。)、仏教の教えを学んでいると語っていました。その中で、仏教では自分の運命は自分の行いが生み出していると教えられるなど、非常に論理的な教えだというようなことを語っていたと思います。彼も因果の道理を信じているんだなあということが印象に残りました。仏教である以上はやはり因果の道理が根幹として教えられているのだと思いました。

因果の道理の重要性が印象に残ったエピソードでした。