魅惑の「古酒(長期熟成酒)」を紹介します。


長期熟成させた完全発酵純米酒の古酒は、たいへん魅惑的だ。時を駆けて熟成し、練れて凝縮された旨味に打ちのめされる。そんな魅惑の「純米古酒」の酒質を紹介しよう。


「長期熟成酒(古酒)の特徴」

1. 色合いは、非常に「濃い山吹色」をしている。

2.「黒糖」「ナッツ」「醤油」「味噌」などに通じる独特の香りの「熟成香」がある。  これは個人的嗜好により好き嫌いがはっきり分かれる香りだ。  私にとっては食欲をそそる香りなのだが・・・生理的に受け付けない人がいるのも否めない。(笑)

3.時を駆けて、熟成により「練れた旨味」が集積、凝縮しているのが古酒である。一般的な完全発酵の2回火入れの純米酒ならば、時間が経つほど、気温が高いほど熟成度合いが増していくことになる。(熟成度合=積算温度×時間)

4.「燗酒」でこそ凝縮した旨味が開き、本来持つポテンシャルを発揮する。

5.「食中酒」として料理とともに呑んでこそ真価を発揮し、お互いを高めあう。
 和食はもとより、濃い味わいの中華料理、ジビエ・肉料理、チーズ料理などとも相性が良い。純米古酒(長期熟成酒)は、このように大変個性的であり、慣れてない方は嫌悪感さえ感じる可能性もある。紹興酒や梅酒に似た酒質を有するので、これらを呑みなれている方なら、比較的すんなりと受け入れることができるはずだ。

注意:下記の古酒の名称の「H10BY」とは、平成10酒造年度(平成10年7月~平成11年6月)に搾られた清酒を意味します。