新国立競技場の審査、工期と実行力の面で大きく差がついたようですね。
私はデザインはB案が好きでしたが、今回の審査のポイントは予定工期で完成させられるか?が大きかったのでしょう。


B案は日本設計・伊藤豊雄氏と竹中・清水・大林JVの組み合わせ。
ゼネコン3社JVだと実質は幹事会社の竹中工務店が取りまとめます。
竹中工務店はゼネコンの中ではNo.1の建築設計力を持っており、ドーム球場での大空間設計と施工では国内トップの実績があります。
今回はデザインは素晴らしいですが、観客席等でA案より劣っていたこと、施工面では非常に難しいスタンドになっていたことがマイナス評価されたのではないでしょうか?


一方でA案の梓設計・隈研吾氏と大成建設の組み合わせ。
空港の梓と言われるくらい空港ターミナルの大空間は得意としています。
そして大成建設も日本の空港の大部分を施工。
梓設計と大成建設は空港建設実績から非常に強力なタッグであると言えます。
これは工期短縮の面からも非常にプラスです。
それに加え知名度抜群の隈研吾氏。
デザインもシンプルで工業化工法が取れるため、工期のリスクはB案と比較して少ないです。


時間の無い新国立競技場建設、アスリートの意見を除けば工期遅れのリスクが少なく、かつ隈研吾氏の知名度のA案を選んだのは順当な結果かも知れません。
B案は森さんが好きだと言ったこともマイナス要素でしたね。(笑)