ご近所猫ハート君からの聞きがき。
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長い間の工事が終わって、学校のプールの下の集会場に行く新しい通路の再開をおとな猫たちが急いでいたころ。
長い間工事をしていた場所はあたらしいすべすべの廊下になっていた。
自分はまだまだ小さい子ども猫だったころのはなし。
おとな猫たちは用心深く集会場への通路を再開させた。
草道で細くて人が通らないのが一番。集会場の手前の、車の通る道路が良く見渡せることも大きな条件。
それで、長い間工事をしていて工事が終わったらきれいなすべすべの広い廊下になった通路は、猫道としては危険なところ ということになった。
広くて草一本もなくて隠れるすきまもないしなによりも 人 たちが、朝夕夜、たくさん歩く。
おとな猫たちは〝きれいなすべすべの広い廊下〟は〝危ない通路〟 と決めて猫道としては却下。
この〝危ない通路〟を挟んでの両側の土の道、夏には草たちが ぼおぼおに埋め尽くしてしまうだろう細くて優しい土の道を猫道に決めた。
自分は、まだまだの子ども猫だったころのはなし。
ずいぶんずいぶん前のこと。
中野 新井薬師
ダイニングバー
どもあもく