西行の梅の歌三首。
山家梅
香をとめん 人にこそ待て 山里の
垣根の梅の 散らぬかぎりは
心せん 賤が垣根の 梅はあやな
よしなく過ぐる 人とどめけり
この春は 賤が垣根に ふればひて
梅が香とめん 人親しまん
ちょっと官能的な二首
つくりおきし 苔のふすまに うぐひすは
身にしむ梅の 香や匂ふらん
ひとり寝る 草の枕の 移り香は
垣根の梅の 匂ひなりけり
どもあもく