大学だから喫煙所もある。



大学というものはフリーダムなもので、キャンパス内にあるコンビニには煙草もおいてありましてそこでカートンで買ってる女子大生を見てなんだか萎えちゃったりしちゃってるわけですが。

その喫煙所というのが僕らの学部の人がよく使う教室の真ん前にあるわけで、正式な通路じゃないところにそれはあるものの、遅刻しそうになった時などはそこから行けばけっこうな近道となるので時々利用しているんです。


やっと大学という環境に慣れてきた僕は他クラス(大学も意外にもクラス分けなんですよ)の人ともまずまず交流を持ち始めましてなんとか軌道に乗ってきたわけです。高橋尚並みのスロースターターっぷり。



となりのクラスで、僕はかわいい子を見つけたのです。名前はNさん。そのクラスの友人曰く、Nさんは高校時代はギャルギャルしかったらしいけど、今はそんな風には思えないほど落ち着いており、髪は黒でファッションも今はやりのホットパンツだとかニーハイだとか特大サングラスとかしないで、いつも白を基調としたお嬢様の香り漂う清楚という言葉がとても似合う。話す機会もあったんだけれども、話し方は若干ちゃらついた感じだったものの全く不快に思うようなことはなくとても好印象でした。



そんな彼女が喫煙所に立っている。


僕は遅刻しそうになっていたため正規のルートを通らず喫煙所の前を通る。副流煙をたっぷり吸い込む。彼女は手慣れた様子で箱から煙草を一本取り出し、鞄から掘りあげた100円ライターを片手に、もう片手は風からライターの火を守る。一息吸うと、白い煙を吐き出した。彼女が僕に気づき、微笑みかける。手入れしたかのような白い歯がこぼれおちる。僕はあまりに手慣れた様子の彼女に驚き、微笑みかけることもなくそそくさと教室へ向かった。



たばこ一本吸うごとに5分寿命が縮むという。

百害あって一利なしのたばこ。未成年の喫煙。いけない。彼女を止めなければ。




ならないとは思うが他人の命だ。知ったこっちゃない。

買う買わないは本人の自由だ。僕がコンビニの店員だったら彼女にひとつ100万円で売ってあげる。一円たりとも負ける気はないよ。