姉弟は捨て子であった。

どこで拾われたかはどちらも覚えていない。ただ拾ってくれたのは、東京の郊外にある「ひまわり園」の園長先生であることは覚えている。
そう、ひまわり園は孤児施設だ。

その園長先生はこの二人についてなんでも知っている・・・身長や体重、それに好きな子までも・・・

そんな園長先生だけが頼りだった。


彼らは園長先生にこの前の東京ドームで起こったことを話し、これからどうすればいいのか聞いた。

そして園長先生は答えた。

「芦ノ湖の近くに、古くからの友人で格闘を極めた人が"猿飛"いる。その人にあってみるといい。」と。

園長先生は彼らに芦ノ湖までの電車賃と、少しばかりのお小遣いをあげた。彼には孤児施設の子供を守らなければならないので彼らの付き添うことは出来なかった。



その芦ノ湖に向かう途中、あの時王から渡されたあるものをいじくっていた。


王が東京ドームで運命付けられた人たちをグラウンドまで呼んだ。
しかし彼らがグラウンドに降りてくるころには王は姿を隠し、彼の直属の兵士と思われる生物と接触することになった。
そして彼らも王直属というだけあって日本語はペラペラであった。

「あなた達に渡すものがあります」

そういって生物はそこにいた人間に、腕時計のようなものを渡してきた。

「その液晶画面の横にあるスイッチを押してみてください」

押してみると、3Dの立体的な映像が浮かび上がってきた。
そしてそこには「*」のような記号が映し出されていた。

「王は今、この国のトップに会い、この”アスタリスクウォッチ”を持ったものは紙幣を持たずとも物を買うことができるという法律を作ろうと交渉中であります。」

つまり、王の魂胆は金の心配をするという概念を捨て、修行に集中して欲しいということ。
それと、なんでも手に入るという物欲と戦い打ち勝たなければ王は倒せないということだ。

しかし、人間の物欲というのは怖いものでこんな簡単なことをこの魔法の腕時計を手に入れたということで浮かれ、気づかず、王のアリ地獄にまんまと吸い込まれていたのだ。

この幼く純粋な姉弟以外は・・・


王は法律が変わることの運命をコントロールし、新しく以下の法律を作り上げた!

①アスタリスクウォッチを持つものに無償で売物を与えること
②いかなる犯罪も犯さないこと
③通勤、通学はいつもどおりすること
④選ばれた"戦士"はどんなことがあっても7月20日に東京ドームに集まること

以上を守れなかったものには死刑ではなく、永久に続く生かさず殺さずの拷問が繰り返される。

人々は震え上がった!そしてまじめにこの3ヶ月を生きるとみな覚悟を決めていた。



さて、姉弟はいくつかの電車を乗り継ぎし、芦ノ湖へ到着。そして園長先生の手書きの地図片手にその"猿飛"さんを探していた。
しかし園長先生の渡した地図はあまりにも大雑把であった!
つまりコレは園長先生が下した修行であった!